おつきさま




−エピローグ−


じんぐるべーる♪じんぐるべーる♪
すっずがーなるー♪

「メリー・クリスマス!」
「メリー・クリスマス!」
「メリー・クリスマスや!」

口々に流れる聖夜の祝い。聖夜──キリストの誕生日。でもそんなの僕等には関係ない。この楽しい時を仲の良い友人達、そして大切な人と分かち合っている事こそが何よりも大事なんだ。

今日はクリスマス会。
場所はいつもの彼女の家で、メンバーもいつもの仲良しグループ。

僕の隣には居るのはもちろん彼女──赤みがかった流れるような金髪をたなびかせる少女が居る。
彼女は照れたような笑顔で僕を見る。僕もメリー・クリスマスと言いながら彼女へ笑いかける。

ここにあるのは彼女の笑顔。僕が欲しくて欲しくてたまらなかったもの。
何と引き替えにしても守りたかった僕の大切な笑顔。


ふとあの時を思い出す。
僕は正直言って死の誘惑に負けそうだった。僕の命をつなぎ止めてくれたのは彼女の声。僕を抱きしめていてくれた彼女の身体。彼女の存在全てが命を導く灯火だった。

僕は彼女の側にいる。彼女は僕の側にいる。
命がけで守ったこの場所で笑いあっている。これって幸せってやつだよね?



そんな僕等がにこにこと目を合わせていると、それをめざとく見つける目が四つ。

「せんせぇ〜、いつもいつも夫婦揃って仲のおよろしいことでんな〜。」

「全く、シンジと惣流はちょっと目を離すとすぐこれだもんな。」

また二人そろってニヤニヤと近づいてくる。


また、切れるかな?
と僕は隣の彼女にそっと顔を向ける。

あれ?様子がおかしいぞ?
その笑いは何?なんでだんだん近づいてくるの?顔、赤いよ?

わ、アスカのアップだ。・・・やっぱりアスカって可愛いなあ。
なんて考えていたら視界がブラックアウト。


むちゅーっ





それは熱い熱い大人のキス。
彼女が桜色の唇を離して僕の視界が拓けると、みんな目が点になっていた。
多分、僕も同じ顔。違うのはゆでだこみたいな真っ赤な顔だけだ。




「「「どわあああああああーーーーーー!!!!!!」」」



弾けたように家中に響く声の渦。この声、近所中に響いてるんじゃないだろうか?

「何やコレ?何やコレ?何やコレーーーー!!!???」
トウジ、興奮してるのは判るけど、鼻血出てるよ。

「い、い、い、い、イカ、イカ、イカーーーー!!!???」
ケンスケ、イカって何だよ。碇って言いたいの?

「あ、あ、あ、アスカ!これ、一体どう言う事?どうなってるの!?」
さすが洞木さん、一番冷静だ。でも、気のせいか目が血走ってるような気がする。


なんで僕がこんなに冷静にみんなを観察してるかと言うと、彼女のキスでショートしちゃって何が何だか頭が止まっちゃってるから。ホントは僕が一番動揺してるんだ。



そんな彼女が僕等にしれっと答える。

「だって、アタシ達もう夫婦だもん。当たり前でしょ。」



「「「「ふ、ふ、夫婦ーーー!!!???」」」」

これには僕の声も混じってる。ふ、夫婦ってどう言う事?


そんな混乱した僕の声を聞いて、彼女が哀しそうな顔を僕に向けた。

「シンジ、昨日アタシと契りを交わしてプロポーズしてくれたじゃない。ずっとアタシの側に居たいって。アレ、嘘なの?」


そんなは事無い。絶対にあれは嘘じゃない。僕の心からの言葉だ。
僕は彼女の顔を見て真剣に答えた。

「嘘じゃないよ。僕、アスカの側にずっと居たい。離れたくない!」

その言葉を聞いて彼女はにんまり。

「じゃあアタシ達、もう夫婦みたいなモノよね?」

「う、うん。そうかも。」

きっと僕の顔は真っ赤だ。よくみると彼女の頬もほんのり赤くなってる。
恥ずかしくて彼女の顔を見れなくて、ふと回りを見るとトウジとケンスケが泡吹いて倒れてる。

洞木さんは何かぶつぶつ言って俯いてる。契り、とかなんとか。
ん?契り?・・・・これって、ヤバイ!誤解してる!

「ふ・・・」

お腹の底から響き渡るような声が徐々にあたりに広がっていく。

「ふ・・・」

もう誰にも止められない。僕は急いで耳を塞ぐ。

「不潔よーーーーーーーーー!!!!!」

町中に洞木さんの声が響き渡る。隣をみると彼女が耳を押さえて楽しそうに笑ってる。
これできっと町中に誤解されちゃったかな。でも、彼女の笑顔が見られるならそれも良いかな、なんて僕は呑気に思っていた。

僕っておかしくなっちゃったのかな?何かちょっとの間に変身したみたい。

隣で楽しそうに笑う彼女を見て考える。
そうか、僕も月の光を浴びて変身したんだ。

そう。きっと、今は僕が狼男。



(終わり)











ドラ: ご紹介しましょう、わんわんアスカ様です!

    ずとばきっ!

アスカ様: アタシはケダモノか!

    げしっげしっ!

ドラ: い、良いじゃないですか、アスカ様。きっとシンジ君ならわんわんでも愛してくれますよ(ニヤリ

アスカ様: ・・・わんわんでも愛してくれる。ワンワンスタイルでもシンジが・・・(ぽっ

ドラ: とまあ、またアスカ様が遠い所へ逝っちゃってる間に解説をば。
   いやあ、今回は苦労しました。わんわんアスカ様のイメージだけが先行して設定は無理矢理後付けしてしまった感がありますw
   その上書く時間が無くて、クリスマスに間に合わせようと構想無しの行き当たりばったり方式で書いてしまいました。
   ちなみに、月の運行は今年の月の満ち欠けを参考にしてます。なので、昨日23日の夜が新月の夜な訳ですね。
   このお話の時間軸も2003年と言うわけです。
   そういえば、学園系書くのって初めてかも。イヤ、これ異世界系かな?とにかく幼なじみな二人も良いッスねえ、なかなか思いつかないけど。
   今度は幼なじみエッチ・・・

    ざくっ!

アスカ様: アンタ、またやる気?・・・アタシは今殺る気満々よ!(ニヤーリ

    ぐしゃごりずどばきぶちっ!

ドラ: ・・・・・ピクピク・・・・今日もお約束・・・

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