「ひっひっひっひげ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!??」

 

驚くのも無理はない、なんせ14才の少女の顔にあろうことか「ひげ」が生えているのだ。

アスカはその天才的な頭脳を持ってこの怪現象を分析しはじめた。

「なっなんでこのアスカ様にひげなんかはえてるのよ!?昨夜何か変なもの食べたかしら・・・・・・
シンジの作ったビーフシチューだけよね・・・味は・・・まっまあまあだったかな・・・。」(ポッ!)



まだ素直においしいと言えないで顔を赤らめているアスカの悲鳴を聞いて、キッチンで朝食の用意をしていたシンジが駆けつけてきた。

「アスカ!どうしたの!けがでもしたの?・・・あっ開けるよ!いいね?」

「(まっまずいわ!こんな姿をシンジに見られたら・・・どっどうしよう!!・・・
そっそうよマスクよ!やっぱりアタシは天才ね!)」

「アスカ、どうしたのさ?なんかすごい声が聞こえたけど・・・。」

「なっ・・なに勝手に入って来てんのよ!このスケベ!」

いきなり後ろに立っていたシンジに、アスカは慌てて何故かそばに置いてあったマスクをつけながらシンジを一睨みする。

「ごっごめん!そういうつもりじゃ・・・・あの・・・・悲鳴が・・・そっその、心配で・・・・・・・あっあれ?アスカ、風邪?」

「(ふ〜んシンジ、アタシの心配してたんだ・・・)そっそうよ!悪い?」

「いや、悪かないけど・・・でも元気そうだね。」

「う、うるさいわねー、アタシが風邪と言ったら風邪なの!アンタは早く朝食の準備しなさい!」

「風邪なら消化のいい物がいいね、じゃあうどん作るよ、ちょっと待ってて。」

そう言って部屋を出ようとするシンジにアスカは慌てて呼び止める、本当に風邪にされてはたまらない。

「待ちなさい!かっ風邪といっても軽いものよ、普通のご飯でいいわ。」

「そう?それじゃもうできてるから食べようか。」

「そっそうね・・・。」



アスカは日課のシャワーもミサトのことも忘れ、とりあえずテーブルについた。しかしこの天才少女は忘れていたのだ、マスクをしたまま食事はできないということを・・・。

「(まっまずいわねーまさかマスクを取るわけにはいかないし・・・)」

「アスカどうしたの?焼き魚さめちゃうよ。」

「(う〜んこの場を切り抜けるには・・・・そうだ!)シンジ!今日は朝食いらないわ、ちょっと病院行って来るから学校に連絡しときなさい!」

「えっそんなに具合悪いの?熱はかった?」

「そんなの病院ではかればすむことよ!じゃあ朝食はペンペンにでもあげといて。」

やっぱり完全にミサトのことを忘れているアスカであった。



とりあえず部屋に戻ったアスカは今後の対策を考えだす。やはりどこかの病院で見てもらった方が良いと判断し、ネルフ内の病院に行くことにした。

「あそこならアタシのデータもそろってるし、機密保持も他よりは大丈夫でしょう。あとはリツコ達にばれないようにすればいいのよ!」

ネルフ内の情報がリツコにばれないはずはないのだが、ともかくアスカはいそいで着替えて出かけた。








ネルフ内病院にて

「何でリツコがここにいるのよー!」

「あら、アスカ珍しいわね、今日は担当の医者が休みでね、私が代わりに来てるのよ。まったく早番なんてついてないわね・・・・。」

「(誤算だったわ〜!アタシとしたことが、でっでもここまできたら仕方ないわね・・・)リツコ!今からアタシが言うことはずえっっっっっっっったいに秘密にしなさいよ!言ったら承知しないからね!!」

「あら、アスカ妊娠でもしたの?父親はシンジくん?」

「・・・んなわけないでしょうが!(ポッ)まだそんなこともしてないのに!」

「(この娘『まだ』って言ったの気づいてないわね・・・)まあいいわ。で、何の用なの、風邪でもひいた?」

「実は・・・・・・・・・・・その・・・・・・・・・・・・ええと・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・ええい!これを見なさい!」























ぴょこん!





















「ひげ・・・そう・・・碇司令・・・・ロジックじゃないのね・・・母さん・・・・」

「ちょっとリツコ!しっかりしなさい!・・・・・・リツコ?・・・・リツコさ〜ん
・・・・・リっちゃ〜ん・・・・・・・・・・・・お〜い・・・」

「司令・・・あなたに抱かれても嬉しくなくなったから・・・・・嘘つき・・・はっ!アっアスカ!どうしたのよそのひげは!」

残りの人生、全てを見た錯覚にとらわれたリツコは、急に自分を取り戻し、アスカに問診を始めた。

「わかってたらこんな所にこないわよ!朝起きたら急に生えていたんだから!」

『こんな所』という言葉にこめかみをピクつかせたリツコであったがそこは大人の余裕、子供の戯れ言など聞き流して目の前に現れた興味深い患者に注目する。

「(ふっふっふ・・・これは面白いことになったわ、アスカのひげを解明すればいろんな男にひげをつけることができるかも・・・まずはシンジくんね、あの子司令の息子さんにしてはひげ薄そうだから・・・)」

・・・・・・・・・どうやらリツコ、重度のヒゲマニアらしい。























「で、どうだったのよ!リツコ!」

血液検査やらレントゲンやらをたっっっっぷりとやらされたアスカは苛立ちながらリツコに問いつめる。

「ぷぷぷっ・・・アスカ、その顔で詰め寄らないで・・・・・・・・・あなたのひげ
の原因は男性ホルモンの増加によるものよ、基準値よりはるかに高い数値が出てるわ。」

「なっなんで?アタシはれっきとした女よ!そんなに高い訳ないじゃない!」

「アスカ、あなたは日頃女の子らしくしてないでしょ。すぐに怒って殴るし、家事とかも全くしてないみたいじゃない、それをエヴァが感じ取って体質を変えたのかもしれないわ。
ともかく、あなたの体から大量の男性ホルモンが検出された、これが事実なのよ。認めなさい。」

「そっそんなあ〜・・・・・・・・・・・・・そうだ!治療法はないの?どうなのよ?」

「そうねえ・・・・・男っぽい生活をしてこうなったのだから女の子らしくなれば元にもどると思われるわ。まずはその言葉遣いから直す事ね。」

「わかったわよ!・・・・・・わかりました・・・・これから気をつけるわよ!・・
・・・・・気をつけます・・・・。」

「そっわかったら早く帰りなさい。私はいろいろとやることがあるから。」

「そっそうね、しっ失礼します。」


慣れない言葉で退出するアスカ、しかし彼女は知らなかった。アスカが出ていったあと、リツコがゲンドウ笑みを浮かべていたことを・・・・・・・・・・。

















日もとっぷり暮れた葛城家リビングにて


「あっおかえりアスカ、遅かったね、どうしたのさ一日中病院にいたの?」

「ただいま帰りましたわシンジさん、遅くなって申し訳ありません。ミサトさんはま
だお帰りでないのですか?」

「ミサトさんは今夜帰ってこれないってってってっ・・・・・・・・・アっアスカ!
どうしたのさ!まっまだ熱あるの?病院に行ったんじゃなかったの?」

突然丁寧にしゃべりだすアスカに対してシンジはパニックになってしまい、重い病気
ではないかと勘違いする。
・・・・・・・・そりゃそうだろうなあ・・・・・・・・

「どうしました?シンジさん、私なにか変ですか?あっお夕食はもう済まされたのですか?」

「いっいやアスカを待ってたからまだだけど・・・・まだ具合悪いんじゃない?マスクもしてるし・・・・・・・・」

「(当然よ!待ってなかったら死刑ね!)ご心配なく、でも一応ベッドでお夕食をいただかせていただきますわ。」

「うっうん・・・・アスカが食べやすいようにおじやにしといたから、食べて早く寝た方がいいよ。」










数時間後、深夜

「(アスカ大丈夫かな、寝相悪いから布団かかってないかもしれないな・・・・・
ちょっと行ってみるか)」

いつもと違うアスカを見たせいかいつもよりも積極的になったシンジは、そっとアスカの部屋に入っていく。

「(布団を直してと・・・・それにしてもアスカってかわいいよなあ・・・・・・普段からあのぐらいにおしとやかだったらなあ・・・・・・・)」

そう思いながらふとアスカの寝顔を見るシンジ、マスクをしたままの顔を見てつい彼女の寝顔を見たくなる。
やはりシンジも思春期の少年であった。

「(何を考えてるんだ僕は、そんな痴漢みたいなことしちゃ駄目だ!アスカに嫌われちゃう!
・・・・・・でも見たい・・・・・・・・・・・・・・・そうだよ!僕はアスカの寝顔が見たいからするんじゃない!
アスカが息苦しそうだからするんだよ!僕はここにいてもいいんだ!)」

勝手な理屈で勝手に補完されているシンジはアスカの顔のほとんどを覆っているマスクに手を伸ばす。
そして彼が見たものは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。






















「ひっひっひっひげ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!??」






















その声にはっと目覚めるアスカは、目の前いるシンジがつい先ほどまでしていたマスクを手にしているのを見て  
しばし呆然とする。




そして数分後

「アンタ何考えてんのよ!こんな深夜に女性の部屋に忍び込むなんてこの変態!痴漢!!けだもの!!!」

そう言いながらもアスカの手は彼女のひげを隠しているため実力行使はできなかった。

「ごっごめんアスカ、そっそんなつもりじゃ・・・・・・」

「じゃあどんなつもりだってーの!!!アタシを襲うつもりだったんでしょ!それで
このひげを見てやんなったんでしょ!!白状しなさい!!!このバカシンジ!!!!」

「ほっ本当だよ、ただアスカが心配で・・・それで来てみたらマスクしたままで・・
・・息苦しそうだったから・・・・・」








「そしたらひげがあったわけね・・・・・・・・・・・・・・」

「うっうん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




「どう?私のひげを見た感想は?・・・・・・・・・・・・答えなさいよ!シンジ!
そうよアタシはどうせ男女よ!ひげ面がお似合いだとでも言いたいんでしょ!?
笑いなさいよ!馬鹿にしなさいよ!なんとか言いなさいこの馬鹿!!」


アスカの自らへの嘲りともとれる罵声をシンジはじっと黙って聞いていた。

「はん!無敵のシンジ様にはこんなわたくしめなんかにかける言葉なんかないみたいねえ。
はいはい、せいぜいわたくしは世間の笑い物となって一生生きていきますわ!」




















「アスカは男女なんかじゃない・・・・・・。」

「えっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」






「僕にとってのアスカはいつも輝いていて太陽みたいな存在なんだ。誰よりも強く、
そして誰よりも優しいアスカの笑顔を見ているだけで僕は幸せなんだ・・・・・・・・・。
ひげがあろうとなかろうと関係ない!アスカはアスカじゃないか。
確かにアスカはすぐ乱暴するけど、僕はアスカの優しい所もいっぱい知ってる・・・・・・・・。
誰よりも守りたい・・・・・・そんな女の子が僕が好きになった惣流=アスカ=ラングレーなんだよ・・・・・・・・・・。
『わたしなんか』って言わないでよ・・・・・・・これじゃ僕が本当に馬鹿みたいじゃないか・・・・・・・・・。」

















「(えっ・・・・・・・・・)」

「(うそ・・・・・・・・・)」

「(あんなに酷いことしてきたのに・・・・・・・・・・・・)」

「(何故?なんでこんなに心が満たされるの?)」

「シンジ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・」



見るとシンジは泣いていた、知らず知らずの内にアスカの目にも涙がたまってくる。
























「アタシもシンジが好き」



























チュンチュン

長い夜が明け、葛城家にも朝が訪れる。しかし、シンジとアスカにとってはいつもと
同じ朝ではなかった。
二人は、お互いを確かめ合うかのように絡み合って寝ていたのである。

しかもなぜか裸で(爆)







「(シンジが隣で寝てる・・・・・・・そっか昨日のことは夢じゃなかったんだ・・
・・・・・・・好きよシンジ・・・・・・・・
 ・・・・・・ はっ!ひっひげはどうなったのかしら!)」

急いで枕元にある鏡を取り出すアスカ。おそるおそる覗いてみるとそこにはいつも通
り、いや、いつもより美しく、優しい顔をしたアスカが映っていた。



「おはようアスカ、今日は早いね、うわっ」

「シンジ、アタシ治ってる、治ってるよう」

起き抜けにいきなりアスカに抱きつかれたシンジは顔を赤らめながらも笑顔で言う。

「よかったね、アスカ」

「うん!シンジがアタシに女を感じさせてくれたおかげよ!」



・・・・・・・・おいおいきみたちゃ何をしてたんだ?・・・・・・・えっ?ナニ?
・・・・・・こりゃ失礼!



二人は顔を真っ赤にしながらも幸せを感じていた。二人が結ばれるきっかけが『ひ
げ』であることは彼らのみが知るところである。

ただこの後のシンクロテストで弐号機がなんとなく優しい顔をしていた事だけ付け加
えておく。












後日談

「ほっほっほ完成よ!これで世界中の男はひげ面になるのよー!!!!」  by科学
者R.A

「ひげ・・・・邪魔なもの・・・・いらないもの・・・・・碇司令」(ニヤリ)
by青髪の少女R.A

「うっうっうっ私のひげ面男はどこほっつき歩いてんのよー」(ヒック!)
by某作戦部長M.K

「わたしもひげをつければ鈴原と・・・・」 (ポッ)
       byおさげの少女H.H

「不潔・・・・・」                                  by某オペレーターM.I

「問題ない・・・・」                              by某司令G.I

「未来は碇の息子に委ねられたな」     by某副司令K.F

 

 

 


どもども、こんばんわ。ぼく、ドラえぽんです。

KYOさん、ありがとうございますー。\( ^ 0 ^ )/しょじょさくー

ぎゃははは。(笑) 面白いッスよ、KYOさん。シンちゃん勝手に補完されなさんな、犯罪に近いぞそれは。(笑)

アスカ様のヒゲを見たときのリツコのセリフも面白いです。かなりきわどいこと言ってまっせ、リツコさん。
やっぱりアンタもヒゲマニアかい。(笑)

それにしても、丁寧なアスカ様を見て病気じゃないかって、ひどいなシンジ君。気持ちは分かるが。(爆)

でも最後はかっこいいじゃないですかシンジ君。ヒゲ面でも愛があれば構わないよね。うーん、ナイス!\(●> _ <●)
愛はヒゲに勝ったか。( ^ - ^ )

さあ、面白いらぶらぶなヒゲをかいてくれたKYOさんに感想を書こー!!うおっす

 

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ここから是非感想を送るのだー。\(●> _ <●)おーっ

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