ピロリンポロリン♪♪

 

チャイムの音がしました。

でも、誰も起きてきません。

 

ピロリンポロリン♪♪

 

もう一度チャイムの音。

 

「はーい。」

 

ぱたぱたぱた。

シンジが走ってきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LASだってば

桜が一番好き !! 5

― そっとしておいて―

 

 

 

 

 

 

 

「はい、どちら様でしょうか?」

「おはようございます。家政婦協会から派遣されて来た者です。」

「家政婦協会?頼んだ覚えが無いのですが。」

「こちら、碇シンジ様、アスカ様の御自宅ですね。」

「そうですが…。」

「御依頼人は、加持リョウジ様となっております。」

「えっ! 加持さんから!今、すぐ開けます。」

 

ガチャ。

 

ドアを開けると、若い娘さんが地味なチャコールグレーのコートに

身をつつんで立っています。

 

「はじめまして、綾波と申します。よろしくお願い申しあげます。」

 

 

外は、まだ寒かったのでしょう。頬と鼻の頭が真っ赤です。

 

「とにかく中へどうぞ。」

 

ガウンを羽織ってきてよかった。とシンジはちょっとホッとしながら、

家政婦さんを招き入れてドアを閉めました。

中が真っ暗になってしまってあわてて明かりを点けます。

応接間に通そうとして、シンジは困ってしまいました。一昨日の徹夜騒ぎの後、

昨日は一日中眠っていたので、家の中は屍累々というありさまです。

 

「えーと、坐る場所を…。」

 

片づけをはじめるシンジ。

 

「あ、私がやりますから。」

「こんな事、お客さんにやらせられないですよ。」

「碇様、私は家政婦ですよ。」

「あ、そ・・うでした。ね。」

 

カーテンと窓を開けると、日差しとまだ冷たい空気が流れ込んできました。

冬の東京、といっても数十年ぶりのまともな寒波なのですが、特有の叩くとキン!と

金属音のしそうな澄み切った、雲一つない、冷たい青空がひろがっています。

 

二人で片付けると、たった5分ほどで終わってしまいました。

 

「あら、なにかガタガタやっていると思ったら…、そちらの方は?」

 

急いで寝間着を部屋着に着替えたアスカが出てきました。

 

「奥様でいらっしゃいますか、はじめまして。

私、家政婦協会から派遣されてまいりました綾波と申します。」

「そ、そんな、奥様だなんて…(ぽわん)。」

 

思わず飛び立ちそうになるアスカでした。

 

「アスカ、しっかりして。」

「ゴホン! え、え〜と、家政婦協会?」

「加地さんの依頼でいらしたらしいんだけど。」

「どういうことなんでしょう?」

「私たちは、依頼でお伺いするるだけですので、そこまでは…。

加地様というのは御親戚のかたですか。」

「いえ、会社の上司なんですけれど。」

「では、そちらにお尋ねになって頂けますか?私どもはすでに契約して頂いておりますので、

少なくとも今日一日は、お手伝いさせて頂くことになります。

今日事情を確認されて、その後、キャンセルなされるかどうか、御決めになるというのが良いと思いますが。」

 

 

「そう、ですね。」

 

思わず肯くアスカ。

 

―なんか抵抗できない人ね、この人って。気おされてる感じだわ。―

 

簡単な打ち合わせ、仕事内容の契約事項確認などを済ませると、さっそく綾波さんは

エプロンを着けて、ぱたぱたと動きはじめました。

少し、無機的な感じがするけれども黒い髪も、茶色い瞳もなかなか美しい、

優秀な感じのする家政婦さんです。

実際そうであることはすぐに分かりました。

 

「旦那様、奥様。御朝食の用意が出来ました。」

 

片付けたばかりのリビングテーブルに食事が並べられています。

 

「うわ〜。」

「え〜、このわずかな時間で、これだけのものを…。」

 

かぼちゃのスープ。フレンチトースト。スクランブルエッグ、ミモザサラダ、

白い丸パン。小さなハンバーグ、数種類のジャム。香りの高い紅茶。

 

「今朝の紅茶は、ダージリンセカンドフラッシュでございます。」

「えっ、そんな高価な物、うちにありましたか?」

 

飲みながら驚くアスカ。

 

「ああ、おいしい……。うっとりする、この香り。」

「わあ、アスカ、このパン焼き立てだよ。ほかほかだ。」

 

シンジ君は無邪気に喜んでいます。

 

「この紅茶、パン、ジャムは、初めてのお宅へうかがう時の私のサービスです。

次回もよろしくご指名下さいませ。」

 

綾波さんは、二人の喜ぶ顔を見て、初めてにっこりしました。

 

「それで、あの、3番目の席のは、綾波さんでしょう?

一緒にいただきましょう。」

 

アスカが言いました。

 

「いえ、それはもう一人の方に。」

 

綾波さんはくすくすと笑いました。

 

「今、シャワーを使ってらっしゃいますわ。」

「ええ〜?!そんなひとうちにはいませんよ!!」

 

ユニゾンで叫ぶ二人。そこにバスローブ姿の第3の人物が。

 

「おっはよ〜、シンジ君、アスカ。…たははは。面目ない。」

「葛城課長!」

「ミサト!」

「いあや〜、どうもどうも。バスルームで丸一日、寝込んじゃったみたいでぇ。

さっきこの家政婦さんに発見されたというわけなのよー。」

 

ひっくり返るアスカとシンジ。何なんだ この人は!!

 

「御洋服は、後20分もあれば何とかいたしますので。」

「ありがとう。たすかりますわ〜。(にこにこ。) 」

 

ミサトは声を潜めて言います。

 

M「ちょっと、あんたたちお手伝いさんやとって暮らしてるわけ?」

S「そんなこと!なんか急に加持警視正が送り込んできたんですよ。」

M「加持が!?なんでまた。」

S「さあ?」

A「部長を呼び捨てにしたらいけないんですよ。」

M「いいのよ、あいつは学校もずっと一緒だし。キャリアも入庁年度も一緒なんだから。

大体、アスカ。あんただって私のこと呼び捨てじゃないの。」

A「最初はちゃんと葛城課長とか、警視とか呼んでました!でもこういう事が続くと〜。」

M「あ、男どもには内緒だからね。シンちゃんもいいわね。」

A「はい、はいと。」

S「シ、シンちゃん…。」

 

 

綾波さんに見送られて、三人は仕事に出かける時間です。

 

「おいしい朝ご飯だった…。」

「プロのは違うわねえ。」

「作り方憶えないとなぁ。わたしも、奥様になったんだし、キャッ!」

「そこそこ、鞄抱えてぴょんぴょん跳ねてないで、綾波さんに手を振り

ましょう。」

 

「いってきまーっす。」

「いってらっしゃーい。」

 

三人は角を曲がりました。

 

「シンジ。」

「うん?」

「お母さんがいたら…毎日こんな風だったのかな。」

「そうだね…。お母さんがいたら…。」

「わたしも、いつか…お母さんになるのね。」

 

二人は、お互いの顔をちらっと見て、顔を赤くしたりしています。

まったく、困ったもんだ。

 

ミサトも、しおらしい気分になっているらしく、普通ならすかさず二人に突っ込みを入れてくる所なのですが、

別のことを考えていたのでしょう、少し静かな声でいいました。

 

「お母さんか…。懐かしいな…。」

 

 

 

 

 

 

警視庁に着くと、新部署の発表式典です。

アスカとシンジも礼装に着替えて列席しています。

 

今回の、広域組織犯罪捜査部の独立等についての意義がとうとうと語られます。

壇上のひな壇に並ぶ面々は、加持警視長、葛城警視正、冬月副総監、碇警視総監等

警視庁幹部。その他検察庁、警察庁、国家公安委員長、及び政務次官など政治家、

他省庁の顔ぶれ。さらに西日本警視庁の幹部の人々。

かなりの決意と意気込みで創設されたメンバーであることは間違いありません。

 

構成員に着いても日本中の警察官憧れの的、警察官の鏡のような人が多いことは言うまでもありません。

今回特に特別捜査官として任命される為、地域警察に対する指揮権等が付与されました。

だいたい地域警察の署長が警部から警視の階級にある事を念頭において階級は最低でも警部補での任命となります。

すでにその階級にあるメンバーは一階級昇進となりました。一人一人呼び出され、壇上で辞令を受け取ります。

 

「碇アスカ巡査部長、本日付けを持って警部に任命し、広域犯罪捜査部所属を命ず。」

「拝命いたします!」

 

碇警視総監自らの手で命令が手渡されます。係官が階級章をつけてくれます。

碇警視総監が声をかけます。

 

「もう、身体のほうは大丈夫なのか。」

「はい、もう大体大丈夫です!」

「うむ、大事にしてくれ。」

 

「碇シンジ巡査長、本日付を持って警部補に任命し、広域犯罪捜査部所属を命ず。」

「拝命します!」

「碇警部補、君は何歳になったか。」

「24歳であります!」

 

この時代は飛び級制が一般的ですから、大学院を終了していても年齢はこんな物です。

ちなみにアスカは22歳です。

 

「そうか、24歳か。頑張ってくれ、期待している。」

「ありがとうございます!」

 

 

 

式典の終了後、碇ゲンドウと冬月は、新宿の飲み屋街に入りました。

SPがぞろぞろついて歩くので、人々は何事かと振り返ります。

 

「諸君らは向いのバーで休んでいてくれ。」

「それでは、本官らの職務が果たせません。」

「ここは、民間の人たちの息抜きの場だ。我々がうろうろすれば迷惑がかかる。」

「2名は隅に入れさせて頂きます。6名は向いへ。」

「分かった。任せよう。」

「恐縮です。」

 

ゲンドウと冬月は居酒屋へ。

SPの面々は向いのバーへ入っていきました。

 

「いらっしゃ…い、ませ。」

 

ガタン!

 

一人だけ飲んでいた客が慌てて立ち上がり、勘定を払って出て行きました。

当然だろうと思います。ダークスーツのでかい身体の目付きの鋭い男6人の集団です。

私だって逃げ出しますよ。

 

「あ、あの、何を差し上げますか?」

「う〜ん、マスター今日は巨人勝ったかね?」

 

雰囲気を和らげようという努力。たいていはまったくの徒労に終わるのですが。

 

「は、済みません、きょ、今日は野球の無い日で…。」

「馬鹿、見もせんくせに。マスター、日比野利香ちゃんはかわいいねえ。」

 

不気味な笑い顔を演出した男は、後ろから、頭をはたかれました。

 

「日比野利香は、先月中年男と駆け落ちして、大騒ぎになってるのを知らんのか!」

 

マスターは笑うような泣くような顔でかすれた声を絞り出します。

 

「あの、皆様まずは…ビールでしょうかね?」

 

6人が同時に、

 

「烏龍茶!!!」

 

実話ですね、これって。

 

 

 

 

 

こちらは、親父さん組。

 

「シンジ君は、なにかこう、吹っ切れたようだな。顔つきが男らしくなっていた。」

「あの娘、アスカ君のおかげだろう…。」

「めずらしいことだな、おまえが他人を誉めるとは。」

「うちの嫁だからな…。問題ない。」

「嫁…。…すっかりいいのか、もう。」

「調査は入れてある。外傷は完治しているが、傷が内臓だからな。

用心に超したことはない。加持に頼んで手は打ってある。」

「あいかわらず、早いな。」

「うむ…。」

 

ウムじゃないでしょう。新婚家庭に美女を送り込んでどうするんだぁ!

 

「コマイと…。焼酎ロック。」

「ジャガバタと、梅サワーを、くれ。」

 

地味、ですな。

 

 

 

 

 

 

 

「ただいまー。」「今帰りましたぁ。」

 

二人がマンションに帰ったのは午後7時くらいでした。

 

「おかえりなさいませ。食事の準備は出来ております。」

「うん、いい匂いがここまで漂ってきますね。」

「ありがとうございます。綾波さん。」

 

丁寧に礼を言う二人。

 

 

 

「 今朝、家政婦協会から綾波さんという方が尋ねてこられまして、加持警視正、失礼しました、

警視長殿から言われてきたということなのでありますが。」

「 私たちには状況が分かりませんので、ご説明頂けますか!?」

 

加持はいつものニヤリ笑いを浮かべると言いました。

 

「 まず、楽にしてくれ。身内だけの時は敬語は不要だ。

退院の連絡が来た後で、俺はもう一度警察病院に連絡を入れてみたんだが、

我々の業務のことを言うと、やはりデスクワークはともかく、体術の訓練や、

張り番等はまだ無理ということだ。しかし、我々の陣容はまだまだ薄い。

そこで、家事労働等は、共済の退院後介護規定により6ヶ月の家政婦派遣が

認められるのでそれを適用してもらった。

すまんが、君らを職務に専念させ、アスカ君の養生を兼ねて、回復までのあいだ

命令として受け入れてもらいたい。」

「 はっ、承知いたしました。」 「 わかりました!」

 

 

 

こういうやり取りがあったのですが、この事を二人は綾波さんに報告しました。

 

「それはよかったです。それでは私の部屋を決めて頂けますか?」

「え?」

「住み込み…なんですか?」

「はい、そういうご契約です。」

 

二人は顔を見合わせました。今夜からはやっと夫婦水入らず。待ちに待った…。

 

「あ、あはははは…。そうですね、アスカ、どの部屋にしようか?」

「えへ、えへへ。…そうね、玄関脇の6畳間が、開いてる部屋では一番大きいし、

いいんじゃないかしら?でも、あそこはかび臭いわ。」

「 じゃあ、僕は、部屋を空けて、アスカと一緒の部屋にしようか。

どうせ寝に帰るだけなんだし。」

 

はっ、とする二人。「寝に帰るだけ…」(ボッ!ボボボボボッボボボ!)

まっかっかになっています。あれえ?

 

「 それはいけません。アスカ奥様は重傷の病後とのこと。

一人でゆっくりお休み にならないと。旦那様も、不規則な勤務ですから

別の部屋にしないと奥様をそのたびに起こすことになります。

私は、玄関脇で結構ですので、それぞれの御部屋はどうぞそのままに。」

 

 

 

「 さ、最後の望みの綱が…。(ぼうだの涙) 」

 

 

がっくりとする二人。

 

 

綾波さんは、かまわず荷物を6畳間に運び始めました。

碇ゲンドウ氏の親心はこういう結果を迎えたのです。

慣れないことはやっぱりやるべきじゃないですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜

 

シンジはふと目を覚ましました。

冷たい銀色の月の光がカーテンを閉め忘れた窓から細く射し込んでいます。

全室暖房のうちですから別に寒いわけではありませんが、

月の光はいろいろな事を思い起こさせる力があります。

 

そのとき、なにかが聞こえたような気がしたシンジは外に目をやりました。

 

耳を澄まし声を追うと月の光が正面からあたるアスカの部屋の窓に、

白いガウンを羽織った寝間姿の彼女が立っているのが見えました。

この寒い中で窓を半分以上開け放っています。

 

Who can tell me if we have heaven.

Who can say the way it should be.

Moonlight holly, the Sappho Comet.

Angels tears below a tree.

 

You talk of the break of morning

as you view the new aurora.

Could in crimson, the key of heaven,

one love carved in acajou.

 

One told me of China Roses

One a thousand night and one night

Earths last picture, the end of evening;

heu of indigo and blue.

 

A new moon leads me to

woods of dreams and I follow.

A new world waits for me;

my dream, my way.

 

I know that if I have heaven

there is nothing to desire.

Rain and river, a world of wonder

may be paradise to me.

 

I see the sun

I see the stars

 

 

透き通った銀の糸のような月の光。

それにのったアスカの細く、

静かな歌声が夜を流れて行きます。

シンジは窓を少しだけ開け、目を閉じ、アスカの声に耳を傾けました。

 

静寂。

 

目を開いたシンジの視線の先にじっとこちらを見詰めている

アスカの姿がありました。

シンジは窓を開け、ベランダに出ると、吸い寄せられるように

彼女の前に立っていました。

 

アスカの深い碧青色の瞳が大きく見ひらかれています。

 

どうして、ここにいるの?

目が醒めて…きみの歌声が聞こえて。

ずっと、聴いていたの?

うん・・。静かな、きれいな声だった。

 

アスカは恥じらって少し目を伏せました。

シンジの黒い髪が月光を受けて蒼く耀いています。

黒曜石のような瞳の先はまっすぐアスカだけに注がれています。

それを感じたかのように深碧青のひとみが、潤んだ視線をなげ返すのでした。

アスカの金色の髪が風にそよぐ月の光そのもののようにシンジにまといつきます。

白い肌が、月光を浴びて仄青く夜の中から浮かび上がっているようでした。

 

シンジはアスカに手を伸ばしました。

じっと動かないアスカ。

飛び立たない小鳥に手を伸ばしていくような緊張感。

 

アスカは、シンジの手指先が近づくにつれ、

温もりが身体中に細波のように、広がっていくのを感じました。

 

あたたかい…。

 

アスカは自分の身体を抱きしめました。

この温かさはどこから来るのでしょう。

身体中がシンジに向かって手を伸ばしているように思えます。

 

シンジの手がアスカの身体に届くと、アスカはまるで手折られたように

シンジの腕の中に抱き寄せられました。

 

「アスカ。」

「シンジ。」

 

夜明け前の冷たい空気の中で、抱き合っている二人はまったく寒さを

感じませんでした。まるで陽光の中で擁きあっているようでした。

ずいぶん長いこと、ふたりはそうやってじっとしていました。

 

光が射し込みました。

 

夜明けです。二人のあいだの魔法が解けていくようです。

まぶしそうに朝明けの光景を眺める二人。

 

深紅に染め上げられた夜明けの雲が、大都会の高層ビルの上に漂っています。

 

“Could in crimson, the key of heaven,

one love carved in acajou.”

 

 

 

アスカの口の端から先ほどの詩がこぼれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

LASだってば

桜が一番好き !! 6

― もういちど会えたら―

 

 

 

 

 

 

 

「本日より、特捜の訓練に入る! 以下に呼ばれるものは教官に任命される!」

 

小平市警察大学校訓練体育館。広域捜査部初の総訓練が全国7施設に分かれて開始されます。

 

「体術、碇アスカ!柿崎良樹!」

「はい!」

「軽火器、横山琢也!」

「はいっ!」

「重火器、石塚宗一郎!」

「はいっ!」

 

その方面の各熟練者が次々と、訓練期間中の教官役に任命されます。

ここの部署ははじめての全日本合同警察とも言えるわけで逆に言うと地域警察の訓練施設を

かって気ままに使うというわけにも行きません。いろいろ不便もありましたが、各警察署とも、

おおむね好意的でしたので、本部が完成するまでのあいだはあちらこちらの遊牧民生活。

シンジのような一般警察官からの選抜組は特に厳しい訓練が必要です。体力的にだけではなく、

格闘技術、火器の錬度、特殊機器取り扱い、他に法律、対テロ知識等々、座学の必要もあります。

ともあれ、シンジは完全装備20kgをつけて、10kmマラソンからスタートです。

普通の警察ではこの時代といえどもショットガン、軽機が限界でしたが、ここではさらに短期に

片を付ける為の装備も揃えられています。それらの訓練は跳弾等の危険を避ける為に地下施設や

軍の富士などの施設を利用することもありました。

シンジは連日完全合宿体制。家へはまったく帰れません。

爆弾の解体訓練。一層厳しい射撃訓練。制式拳銃だけでなく、多種類の銃が使えねばなりません。

ライフル、軽機関銃、重機の扱い。爆破、火薬の実地訓練。ガスの識別、対策。毒物判断対処。

薬物学、救命法、送管実技、電気細動技法、簡単な医学手術まで組まれています。

アスカと会えるのは、週に1回の体術試演の時間だけでしたがこの時間のアスカはまったく病院での約束通り、

情け容赦なくしごきぬく鬼教官でした。

(アスカにしてみればほんの少しの確率でもシンジが危険に会った時生き抜けるようにと必死だったのですが。)

厳しい毎日が続きました。

 

 

そんな毎日が続きあっというまの2ヶ月が過ぎました。

前から特捜に所属していたような人たちは一ヶ月で訓練を終わり、シンジ達一般選抜組が今日

終了の日を迎えたのです。

 

「ただいま。」

 

ぼろぼろになった運動着と下着を抱えてシンジがマンションに帰ってきました。

 

「おかえりなさい!」

「お帰りなさいませ。」

 

飛び出してきたアスカと、綾波さんが出迎えてくれます。

 

「シンジー、シンジー、寂しかったよう。」

 

さっそく新婚さんモードのアスカ。

 

「何か変わったことはありませんでしたか?綾波さん。」

「ええ、何も。」

 

なべからもうもうと湯気を立てた物がお皿に載せて持ってこられました。

 

「ほら、シンジの大好きな蚕豆だよ。冷凍だけど。ビールも買ってあるんだよ、ハイネケン。」

「アスカ、きみ、なんか子供っぽくなったんじゃあない?」

 

うれしいけれど、少し苦笑いのシンジ。

 

「そうかなぁ。ずっと綾波さんに甘ったれっぱなしだったからかな?」

だって綾波さんてなんか、お母さんって感じなんだもん。」

 

そういいながら、綾波さんの腕にしがみつくアスカ。

 

「なるほど。確かに綾波さんは、お話に出てくるような日本のお母さん、って感じだよねえ。」

「そんな…。」

 

頬を染める綾波さん。か、かわいい…。

 

「何はともあれ、無事生還を祝って、カンパーイ!!」

「シンジ、頑張ったわね。私もう、みんなに大威張りしちゃった。」

 

「おめでとうございます。」

 

綾波さんもカウンターの向こうからお祝いを言います。

 

確かに、シンジの成績は他の一般選抜警官に比べて大変よく、注目されていたのです。

身体も二回り以上大きくなり、胸板も分厚くなり」、中性的な感じが少なくなって全体的に大変敏捷で精悍な感じになりました。

― たった二ヶ月でこんなに変わるもんなんだなあ。―

しみじみとシンジを見たアスカは、ややもすると警察の中では弱々しく見えたシンジが、

ここまでがんばってくれたことに、たいへん愛情を感じていました。

思わず涙ぐみそうになってこらえます。

「この人が、私の夫です!私の旦那様です!」

そう大きな声で叫びたいような誇らしい気持ちがアスカの身体を震わせます。

「この人を護りたい!この人に守られていたい!」

二つの感情がアスカの心の中を駆け回っていました。

 

 

この幸せを見つめる冷徹な灰色の目。

彼の右手は、見た目には分かりませんが高性能人造生態分子製でした。

フラワーを襲った時、アスカの蹴りで右手を砕かれた男です。

 

「何かの祝いをしているようだな。」

「今日、碇シンジ、アスカの亭主が長期研修から帰宅するはずだ。」

「なるほどな。日本警察に先制を与えるにはいいチャンスというわけだ。」

「いままで、日本の優秀な警察機構に正面切手戦いを挑んだ組織はないんだぞ。」

「それは、日本という極東の小さな島国に破れるまで眠れる獅子と恐れられていた国に似ているな。

一ヶ国が破った後は、あっというまにバラバラに分割され、植民地と化した。」

「なるほどな、それで China Operation か…。」

「準備をしろ。日本警察崩壊の花火だ。」

「All green.」

 

碇家マンションから、直線にして1000m。空中に彼らはいました。

消音夜間攻撃ヘリ エアロダインTX−211。

そのミサイルポッドが碇家の明かりを狙っています。

 

「First 発射後、1秒でsecond 発射。」

「O.K.」

「Fire.」

 

Syu――――――――――!

 

細い煙を引いて右左に振れながら碇家を目指すミサイル。続けて2番が射出。

 

Basyu――――――!

 

ズウウンンン。全館の明かりが消え、夜目に白く立ち上る爆炎。

ズシンンン。ちろちろと爆炎のあいだから見える明かり。炎です。

ヘリは、反転で部屋の前に滑り込んでくると、バルカン砲をたっぷり10秒以上

室内にばらまきました。見事なまでの精密攻撃、制圧銃撃。プロです。

そしてヘリはそのまま滑空し、湾岸方面へ飛び去ったのでした。

 

都内の消防は大混乱に襲われていました。少なくとも7個所で同時爆発、

5個所で火災が発生しました。

その上軍用ヘリにおそわれたらしいという情報もあります。

すべてが、広域特捜部の幹部や主要メンバーの自宅でした。

 

 

碇家。

マンションのすべてのガラスは飛び散り、サッシが外に向いてひん曲がっています。

吹き飛ばされた椅子が倒れた食器棚の下で砕けています。

天井から、床、キッチンにいたるまで、文字どおり蜂の巣になっています。

アスカが非番のたびごとに、一つ一つ買い集めていたペアのティーカップが、飾り棚で

奇跡的に一組だけ残っています。

その飾り棚からカップを取り上げた人がいます。綾波…さん?

 

「奥様、ティーカップが一組無事で残っています! これでお茶が入れられますわ。」

 

さっそくお湯を沸かし始める綾波。

 

「ふえ〜、そう? お茶って…綾波さん余裕ねえ。」

「助かったぁ。うわあ、すごいなあこれは。」

 

アスカとシンジが、カウンターキッチンの向こうから、ごそごそと這い出してきます。

木っ端微塵になった自宅の惨状を見て、ため息をつく二人。

 

「私たちの新居が…。」

「また一からやりなおしだね。」

 

煙草に火を付けるシンジ。

 

「あら、あなた煙草なんて吸ったかしら。」

「あ、ああ、これ? 合宿中に憶えちゃった。でもたまーにしか吸わないんだよ。」

 

おたおたと言い訳するシンジ。

―なあんだ、中身はちっとも変わってないのね。そんなに慌てなくてもいいのに。―

アスカは何だかおかしくなってくすくす笑い始めました。

―きっと「何だ、煙草も吸えないのか、」とかごつい連中に言われて、「すえるよっ!」なんて突っ張ったのね。―

「何だよ、アスカ、なに笑ってるのっ!?」

「ごめん、ごめん。なんか状況を想像しちゃって…。ぷっ!だめ、あは、あははははは!」

 

アスカはとうとう大きな声で笑いはじめました。

面白くないシンジ。

 

「綾波さん、何とか言ってやってよ!」

「奥様、そんなに大声で笑ったら、旦那様が気を悪くなさいますよ。」

 

微笑みながら言う、綾波。

 

「さあ、お茶が入りましたよ。立ったままになりますけれど、どうぞ。」

 

三人はカウンターキッチンでお茶を飲み始めました。

 

「このカウンターキッチン、命の恩人ね。」

「背板に、10mm複合鋼板をつかっているそうですから。」

「重戦車なみだね。どうして?」

「本部の方が、旦那様のお留守中に付けて行かれました。外向きのサッシも高性能の

防弾ガラス、バズーカの直撃でも一発目は大丈夫と申されていました。」

 

 

第一射のミサイルが爆発する直前に3人はキッチンの向こう側に飛び込み、

カウンターの上のレバーを引いたのです。

カウンター上の戸棚がズドンと落ちます。シャッターになっていたのでした。

バルコニーで激しい爆発。カウンターには完全にもう一枚壁が出来た状況。

同時に2射目が着弾。

窓ガラスが耐えられず砕け散り、居間側は爆発で粉々に吹っ飛びました。

続けてバルカン砲の連射。もうもうと上がる爆発煙とコンクリートの粉塵、

燃え上がるカーテン。ヒュイイン、ヒュイインという、サイレントローターの低い風切り音。

おそらく、赤外線カメラで確認をしているのでしょうが、窓のカーテンが燃えあがっている為に

わからないようで、暫くして、ヘリは飛び去っていったのでした。

 

 

「それにしても綾波さんは身が軽いわね。」

「…昔、軍組織の様な所にいましたので。」

「軍?戦略自衛隊のような?」

「まあ、そうです。パイロットというか、兵器の搭乗員だったんです。」

「へええ…人は見かけにって、ホンとなんですね。」

「ですから、こういう修羅場は、割と慣れてるんです。」

「怖いわね。なんか目が輝いてますよ。」

「あら…、そうですか? うふふ。」

 

ぴ^ぴ^ぴ^ぴ^

携帯発信機が呼んでいます。ミサトさんの声でした。

「もしもしっ? シンちゃん、アスカっ! 無事なの ?! 」

「はいっ!!無事です。そちらはいかがですか?」

「ちょろいもんよん。」

「よかった。」

「もしもし、ミサト、他はどうなの?」

「七個所よ。幸い、準備どおりで死者は出てないわ。

マフィアが夜間ヘリを入手したと言う情報が功を奏したわね。

送り狼が追跡中よ。」

 

「行こうっ!!アスカ!!」

 

急いで背広に着替える二人。おそろいのCz75をホルスターに入れ、腰に付けます。

予備のニューナンブ38も携帯しました。

 

「綾波さん行ってきます、後はお願いします!!」

「いってきます!!」

 

飛び出す二人。

 

「がんばるのよ、シンジ、アスカさん。」

つぶやく綾波さん。

 

 

地下の駐車場に停めた二人のトレノレッドのスカイラインGT−R。

セーフガードシステムカードのボタンを押すと、ぴぴぴ、と緑色の明かりが点滅します。

爆弾等の反応......なし。

二人はシートに滑り込み、4点シートベルトを締めました。

イグニッションキーをオンにするシンジ。

旧世紀末頃に登場した国内最強エンジンの一つ...RB26DE−Tエンジンを、出力を落とす事無く

ハイブリッドエンジン化したRB26DE−THが、シンジの踏む込みに応じて、力強い咆哮を上げています。

最高出力350ps/7,000rpm 6速マニュアル・トランスミッション..ファインセラミック製ターボタービン.

それを支える下回りは、アクティブ・サスペンション+トルク配分型四輪駆動システム..

そして230−45R18インチタイヤ..のモンスターマシン...

まるで、レースにでも出そうな感じの二人の愛車...

でも、広域専従捜査部に所属する以上、二人は何時でも、緊急即応が要求されるのです。

アスカが回転灯をルーフに載せ、環状7号線から青梅街道に出たGT-Rはサイレンを鳴らし、新宿ゲートから首都高速に進入します。

新宿ゲートから本線までは、ループ状のコーナーが待ち構えています。

「しっかり、掴まってて!」

首都高速は最高速度80kmで、走行する事を前提としています。

シンジの運転するGT-Rは120kmで、このコーナーへ進入してるのです。

「...クゥ!」

大きく曲がる左カーブ...アスカはGに耐えています。

スカイラインGT-Rはシンジの意思に従うかのように、しっかりと路面をグリップし続け、大きなカーブを駆け抜けていきます。

ようやく右側からの本線と合流し、4,5,6速とシフトアップしていくシンジの横顔...

《シンジって、こんな顔もするんだ...》

そんなシンジの顔に、アスカは思わず見惚れていました。

巨大な吊り橋が連続し、首都高のはるか高位置にある第2首都高速の直線に、ターボチャージャーのタービンの音が響き渡り、

スカイラインGT−Rはさらに速力を上げ、桜田門を目指して走ります。

 

 

「こちら、碇シンジ、アスカです。状況はいかがか?どうぞ。」

「こちら、加持だ。送り狼Aは現在湾岸道上空を移動中。高度を下げつつあり着陸態勢と認む。

B、C、はブラフくさいな。木更津沖と、お台場跡か、いかにも過ぎる。地上各移動はどうか?連絡せよ!」

「こちら、移動12号。現在清澄通りを南下中。」

「移動15号、東名松田インターで下に降りました。追尾中。」

 

次々と、各移動中パトカーから連絡が入り始めます。

 

「シンジ、アスカは湾岸線から湾岸へ急行せよ。目標は沖の百万坪!」

「ティニーランドのある所か。了解急行します。以上、終り。」

 

アスカとシンジのGTS−4は、さらにスピードを上げました。

サイレンとタービン音が響き渡ります。

 

「海保が着地を確認した。やはりティニーランドの中だ。」

再び加持の声が無線から流れます。

「着ぐるみの巣か。やりにくいですね。」

「でも、今回は最大のチャンスよ。ここで叩けなければまたいたちごっこだわ。」

「内偵はかなり前から進めていた訳?」

「情報収集、内部潜入、抱き込み、おとり捜査、違法行為すれすれの所まで、

やれる事はすべて。

マフィアのブランチは半分近くまで把握したはずよ。

だからフラワーのようにやらなくてもいい殺しまでしても組織の締め付けと、

警察への恫喝に必死になっているの。

マフィアの息のかかった政治家も大車輪で動いているわ。

碇総監はUNとの太いパイプがあるのと、他のマフィア系列のバランスの上で

事を薦めていらしゃるの。」

「…毒を持って、という事?」

 

アスカの沈黙にシンジは碇総監の執念を見た気がしました。

 

 

 

右手はるかにティニーランドのお城が見えてきました。

シンジたちの車の前後に警察車両が増えてきます。

完全武装の機動隊員をつんだ装甲トラック。放水車、軽装甲車、広域特捜のパトカー。

千葉県警、東京警視庁の特殊車両が続々と到着します。

広域特捜部私服警官も相当数が集合しています。

海保のボートが10隻ほどティニーランドを取り巻いて、展開しています。

上空にはジェットヘリが数機。

 

「ここか、あるいは横浜のZOOランドが、マフィアの本拠地という事らしいわね。」

無線にミサトが割り込んできました。

 

「かなりの敵方の人数が集結してきてる。もうすぐ防弾チョッキが到着するわ。」

「はいっ!」

 

投光器が多数すえつけられました。

突入体制が着々と進んでいます。

 

「全員、防弾チョッキを着用せよ。繰り返す。全員、防弾チョッキを着用せよ。」

「制圧は機動隊にまかせろ。広域捜査部員は、手配犯の逮捕に全力を挙げろ。」

 

ヘリコプターがまた一機到着します。

中からは、加持警視長、冬月警視長、葛城警視正そして、碇ゲンドウ警視総監が

降り立ちました。

すでに広域特捜部の面々は整列を終え、待ち受けています。

 

前に出る4人。加持警視長が、大声で言います。

 

「諸君、事ここにいたっては、細かい指示はない。

マフィア幹部の逮捕のみが君らの任務である。

その為に他部署他県警の諸君に応援を頼んでいる。

今夜の成果で他の犯罪組織の活動の抑制も目指さねばならない。

そしてなにより、我々の社会を再び平和な社会に!

犯罪の影におびえぬ社会にしなければならない!

健闘を期待する!」

「敬礼っ!!」

 

「第4機動隊、突入っ!」

「第1機動隊突入!!」

「千葉県警機動隊突入っ!!」

 

複合鋼板の盾を押し立てて、機動隊が次々に突入を開始します。

放水車、軽装甲車が機動隊のあいだから放水と、ゴム制圧弾を発射します。

狙撃除けの為の発煙弾が次々と撃ち込まれます。もうもうと立ち上る白い煙。

遊園地側からも軽機関銃の音が散発的に聞こえてきます。

ティニーランドを囲む鉄柵を乗り越えようとした機動隊員がもんどりうって倒れます。

 

「高圧電流が流れているぞ!!」

「装甲車、破壊しろ!」

 

鉄柵の下部を50mm機関砲が、ボンボンボン!!と横に舐め、

装甲車が乗り上げて破壊します。

破壊口から次々と続く機動隊。敵側の銃撃も激しさを増してきます。

 

「実包射撃許可!機動隊を支援せよ!」

 

後方から進む小銃、軽機部隊に射撃命令が出ます。

小型のミサイルランチャーも各自装備している部隊です。

拳銃だけを持っている機動隊の進行度がぐっと早くなりました。

一気にマフィア側の攻撃を押し破って突っ込んでいきます。

 

「広域特捜部、突入。いくぞ!」

 

青葉、日向ら、各班長に引き入られた特捜部も突入を開始します。

全体制圧を目指す機動隊と違い、こちらはターゲットがはっきりしています。

ウラル・マフィアの手配犯逮捕。

これに成功しない限り組織は何度でも復活してくるからです。

各自携帯ナビを装備し、遊園地内の地下施設に潜伏しているであろう幹部を

なんとしても逮捕しなければならないのです。

 

「いいか!3人一組の編成を崩すな!後ろからやられるぞ!

一人がやられた時はいったん撤収して、組み直せ。あせることはない!!」

司令車で、指示を出しつづける冬月副総監。加地警視長。

「冬月、世話になったな。後の事は頼む。」

「最後まで勝手なやつだな。俺が一人で怒られ役か?碇。」

「すまん。俺は…。」

「気にするな。わかっている。」

 

制服を着替え、武装し、たったひとりで出て行く碇総監。

後ろ姿に敬礼する、加持と冬月。

 

 

「アスカ、行こうか。」

「ええ。」

 

二人は一瞬、視線を絡ませました。

言いたい事が数限りなくあったような気がします。

胸の中が膨れ上がったようです。

言葉にできないまま、一回だけ片手をぎゅっと握り締め合う二人。

 

「気をつけて。」「気をつけてね。」

 

 

アスカ、シンジ。

同僚の刑事達とともにティニーランドの地下道に向かって前進を開始。

 

 

 

いよいよ決戦です。

 

 

 

 

************************************

 

大変中途半端な所で切れてしまいましたが、ここでお話を切ります。

今回は少し内容入れすぎました。取り止めがつかなくなった点、

シリアスとコメディーが混在しすぎる点など、ご容赦ください。

No5.とNo6. の合併号にしたのは長さが中途半端だったからです。

まるで出来の悪いリレー小説みたいになっちゃいました。

 

次回は最終回、の予定。

 

今回、アスカとシンジがマンションから桜田門の警察本庁に向かうため、SKYLINEに

乗り込み首都高速をふっ飛ばしていく場面はLASKYLINEのTOMさんに描写を

お願いし、また監修までして頂きました。

不足な表現をFollowして頂きました事を深く感謝いたします。ありがとうございました。

 

話の途中でアスカが歌っているのはアイルランドの歌手 ENYAのChina Roses です。

アスカの心象背景ですので訳を付けておきましょう。

本来の訳と違いますが、お目こぼしを。

 

 

Who can tell me if we have heaven.

Who can say the way it should be.

Moonlight holly, the Sappho Comet.

Angels tears below a tree.

天国が私たちを待っているなどと誰が言えるだろうか

進むべき道など誰にも分からない。

荘厳な月光、サフォーの彗星。

木幹をつたう天使の涙。

 

You talk of the break of morning

as you view the new aurora.

Could in crimson, the key of heaven,

one love carved in acajou.

あなたは朝の訪れを語り、

新たなオーロラを眺める

深紅の雲、それは天国の鍵

栴檀の木に刻みこまれた一つの恋

 

One told me of China Roses

One a thousand night and one night

Earths last picture, the end of evening;

heu of indigo and blue.

ある人が教えてくれたチャイナローズという花

一千の夜と一夜に一輪

宵夜の終りの地球の姿

深藍と青。

 

A new moon leads me to

woods of dreams and I follow.

A new world waits for me;

my dream, my way.

新月が夢の森へと導き、従う私。

新しい世界が私を待っている

私の夢、私の行くべき道

 

I know that if I have heaven

there is nothing to desire.

Rain and river, a world of wonder

may be paradise to me.

天国が私を待っているのなら

望むものなど何ひとつ無い

雨、そして川。不思議に満ちた世の中。

私の望みの園になるだろうか

 

I see the sun

I see the stars

 

 

************************************

第7話へ



ぐほう、新妻あしゅくわー!\(●> _ <●)/きゃっほーい

というわけで、こめどころさん桜5本目&6本目合併号ありがとうございますー。\( ^ 0 ^ )

いやー、『奥様』なんていわれて照れ照れなアスカさん可愛いですねえ。(●^_^●)ナイス

ところで、シンジ君のほうが実は年上だったんですねえ。(@_@;)ちょっとびっくり
.....年上にはみえんな。(笑)

家政婦綾波さんは実はゲンドウオヤジの気遣いだったんですね。ちょっとずれてるけど良い話ですね。( ^ - ^ )
しかし、せっかくの新婚生活が......ご愁傷様\( -_- )ちーん<ヲイ(笑)

でも第5話のラストすごく綺麗ですよね。二人ともホントに幸せそうで嬉しいッス。(●^▽^●)ほえほえ

おお、あすかさん綾波さんにすっかり懐いちゃってますね。あと逞しくなったシンジ君に感動するアスカさんも何か良いッスねえ。( ^ - ^ )

ぐおお、しかし幸せ一転銃弾の雨あられ。(@_@;)ほぐおう
...でもこの人たち全然平気なのね。(笑) しかし、すごい頑丈な新居だよなあ。綾波さんも何者だ。( ^_^;)

ラストの戦闘導入シーンも迫力一杯ですね。(@_@;) 次回新婚さん二人はどうなってしまうんでしょうか!?

さあ、素晴らしいお話を2本も一気に読ませてくれたこめどころさんに、感想&応援を書きまくって続きを書いて貰うのだー。\( > 0 < )/読みてー

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