永遠と言う名の時を手に入れた少年は何を思うのか
たった一つの約束を信じ永久の時をさまよう者がいる
と、ある賢者は言う
不死者に夢も希望も無い
あるのは無限に続く時間のみと
それが真実であるとすれば
少年は一体何を思うのか
それは……
永遠の時の果てで
外伝その3
DREAM
雪深い山の中を彼〜シンジ〜は歩いていた。
山を越えた所にある街へ向かう途中だったのだが途中で車が故障し雪の中歩く事となった。
“力”を使っているので凍死する恐れはなかったがそれでもやはり、どうしても寒さは感じる。
ふと、向けた視線の先にちらりと明かりが見えたので彼は今、そこに向かって歩いているのだ。
彼の向かう先にあるのはどうやら小さな山小屋らしい。
どうやら先客がいるらしくちらほらと明かりが漏れている。
なんとか彼はその山小屋の前まで付くと扉を開いた。
「あら、アンタも山で車が壊れた口?」
彼を出迎えてくれたのは一人の少女だった。
紅い髪と蒼い瞳を持った、十代半ばくらいの綺麗な少女だった。
少女の姿を見た時、彼は一瞬奇妙な既視間に囚われた。
良く知っている誰かに似ているような気がしたのだ。
「そんな所に立っていないで火に当たったら寒いでしょう?」
少女はそう言うと少年を招き入れる。
「アンタも、って事は君も?」
「ええ、この吹雪でポンコツ車がいかれちゃって」
言って彼女は小さく肩を竦める。
「アンタは?」
「君と同じだよ、僕の車もいかれちゃってね
シンジはそう言って小さく微笑む。
ぱちぱちと焚き火のはぜる音のみが室内を支配した。
「旅行者なの、アンタは?」
どれくらい立ってからだろうか、少女がその問いを放ったのは。
その問いかけにシンジは顔を上げ頷く。
「まあ一応ね、ちょっと、人捜しをしながらね旅行中」
「人捜しって、当てはあるの?」
「いや、特に……」
シンジの言葉に少女は驚いた顔をする。
「あんたねえ、今人類が銀河にどれくらいの宙域に広がっているか知っているの」
少女の言葉にシンジは瞳を閉じ答える。
「今まで人類が進出し発見した恒星系28万個、その内惑星を持つ物が約三分の一、9万個、調査を行われた星系がその内8千、基地の類い設備があるもの800、そして人類がかつて住んでいたか、今でも住んでいる星が120……」
「良く知ってるわね、そんな事」
少女の言葉、少年は寂しそうに微笑むだけで何も答えない。
(本当に良くこれだけ広がった物だよ……)
「よほど、貴方にとって大切な人みたいね、貴方が探している人って」
「うん、とてもとても大切な人だよ……」
少年はどこか遠い彼方を見つめながら答える。
ふわりと一陣の風が吹きぬける
気が付けば彼は甲板の上にいた。
彼女と出逢った、虹の橋に……
「アンタがサードチルドレン?」
そこにいた、少女が逢いたかった少女が……
少年が何かを口にしようとした瞬間、彼の視界は反転する。
次に彼がいたのは、金色の部屋。
ガラスの向こうにはLCLが大量に保存された。
「綾波レイ」
彼の呟きに反応し、くるっと彼のほうへと向くLCLに浮かぶ綾波レイ達。
二度、場面は反転する。
ふわりと、シンジを暖かな感触が包み込む。
「何、難しい顔してるのよ、バカシンジ」
言葉の内に込められた限りない優しさ、そして想い。
彼はその声に顔を後ろに向ける。
そこにいた、少女が……
赤い髪と蒼い瞳を持った少女が、ずっと逢いたかった少女が……
「何、泣いているのよ」
そう言うと少女はそっと少年の目にあふれる涙を拭ってやる。
「ほんと、泣き虫さんなんだから」
少女はそのまま唇を寄せてくる。
彼の唇と少女の唇が触れ合おうとした瞬間、場面は反転する。
次に映ったのは炎
赤き炎、その炎の中浮かび上がるのは、一人の少女。
彼自身の可能性、鏡。
「エリカ!!」
少女の回りに生み出される炎、それは一斉にシンジに襲い掛かる。
「ふふふふふ、ふふふふ」
炎を回りに展開した“壁”で消去するシンジ。
シンジの手の内に生み出される一本の槍。
ぶつかり合う、力と力。
彼らの望みは一体、何。
何故彼らはたった一人の同胞と戦うのか……
彼らは互いに互いの鏡。
そして、少年の手にした槍が少女を貫こうとした瞬間、場面反転する。
「シンジ!!」
微笑み彼に声をかける少女
様々な記憶思いが彼の回りを飛び回る。
「ここは一体……」
彼の回りにふわりと現れる少女達。
その中の一人
蒼い瞳と紅い髪をした少女が彼の前に進み出る。
「アスカ……?」
少女は何かを言おうと口をぱくぱくさせる。
彼女の口の形はこう語っていた。
『モ・ウ・ス・グ・ア・エ・ル・ワ』
と…
気がつけば少年は一人山小屋の中にいた。
昨日いた少女の姿は見当たらない。
ただ、少女のいた所には鈍い光を放つ、彼の銀色のペンダントの姿があった。
軽く微笑みシンジはそれを手に取る。
眩しい朝の光の中、少女の笑顔が輝いていた。
これは少年が桐生・アスカ・ルシアと出会うほんの少し前の出来事。
少年と少女の行く末に
一握の夢を
fin
後書き
はははは、ついに外伝にもシリアス系登場。
外伝はルシアとシンジの話にしようと思っていたのに……
ああ、僕って一体……
今回は短いですが、これで……
ご意見、ご感想、文句、クレームはJ−wingまで
(外伝4へ続く)
おおおお、なんじゃコレは!?(@_@;)いったいどうなってるの?
というわけで、J−wingさん外伝第三話ありがとうございますー。\( ^ 0 ^ )/待ってましたー
あ、あれ?アスカ探偵事務所は?
ああ、なるほど。アスカちゃんと会う前の話なんだ。ほほう
でも、アスカ様もうすぐ会えるわって...。マジっすか!?(@0@;)
うおおー、あしゅかー!!!.....ってアスカちゃんはどうするの?うーむ
さあ、なんとも気になるヒキで終わった今回。早速、J−wingさんに感想&応援を書いて続きを読むぞー!\( > 0 < )/うきゅー、読みてー
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