「ひぃげぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
思わず、アタシは叫び声を上げてしまった。
アタシの口の周りにある黒くて長い毛!
愕然としたアタシの脳裏に、昨日のリツコの言葉が浮かぶ。
<全く、アスカもせっかちね!後、3日位待てないの?…まぁ、良いわ、その代わり大事に扱ってよ!……未だ、装着したばかりなんだから…髪の毛!>
しまった!!!
急いで、ベットの上のモノを、確認すると…やっぱり!毛並みがおかしい…(泣き)
そんなぁぁぁ!せっかくリツコに作ってもらったのに……
もう、傷物にしちゃったの!……アタシのシンジ……
「アスカ!どうしたの!!!」
扉を開けた僕の目に映ったのは…
僕に背を向けて、震えているアスカと……
アスカのベットに居る…人?男???
ガーーーン!!!そんな!アスカに!!!
ソウカ、ソウナンダネ!シラナカッタヨ!……アスカニソンナヒトガ、イタナンテ……
ヤッパリ、ボクナンテアイテニモサレナカッタネ!!!
ソウカ、アスカニハ、モウ……
……アスカ!シアワセニネ……
僕には黙って、アスカの部屋を出るしかなかった……
……へぇ!今、誰か来たのかしら?
誰か居たようだけど……まさか!シンジ?
どうしよう…まさかこんなミットモナイアタシの顔、見られてないよね…
シンジには…シンジにだけはこんな情けない顔見られたくないわ!!!
(普段のだらしない格好や、あらわな服装、怒っている顔ならOK!なのかな…笑!)
と、とりあえずシンジに見つからないように…そうだ!浴室よ!
確か剃刀があったわね…無駄毛処理用の…アタシじゃないわよ!…そう、ミサトのなんだから…
こっそりと、シンジに注意して浴室へ向かうアスカ!
しかし、シンジの姿は、キッチンにもリビングにも見当たらなかった…
部屋のベットで唖然としているシンジ
どうしよう……アスカにあんな男が居たなんて…
こんな朝早くから、一緒に居たってことは…やっぱり、そうなんだよね……
そうか、全然気づかなかったな…
そういえば、昨日はなんかコソコソしていたし……寝るのも早かったな…
嬉しそうな顔で、ニヤニヤしてた……
…アスカ、先に大人になってしまったんだね………
僕なんか…もう………
……僕はいらないんだね…………アスカ……
想いの迷宮に落ち込むシンジだった。
……変ね、こんな時間になっても起きてこないなんて…シンジどうしたのかしら?
いつもなら朝食の支度をしてる筈なのに…
もしかして、体の具合でも………ひょっとしてさっき見られたの???
…そんな…どうしよう………………ここは確かめるしかないわね!
アスカ、行くわよ!!!
ガラッ!
「シンジ!居る?」
なんだ、居るじゃない…何?ベットの上で丸くなって…まるで団子虫!
「…シンジ、どうしたのよ?」
シンジったら、ブツブツ独り言言いながら、さらに体を丸くしてる。
「ちょっと、シンジったら!」
するとシンジは、体を丸めたまま布団の中に潜り込んだ…器用ね!でも、ヤドカリみたい。
「…シンジィ!!!」
シンジは、ゆっくりと布団の中からアタシを見上げた。
シンジの虚ろな瞳……まるで、ママと同じだった!
アタシを見捨てたママと………
「……アスカ、僕…見たんだ…さっきアスカの部屋で……」
見られた!!!アタシのあの顔、シンジに見られたんだ!!!
「…僕、知らなかった…アスカが…あんなだって…」
シンジの瞳は、アタシを映してない……軽蔑されちゃったの!!!
「…ごめんね、僕、…何にも知らなくて…今までアスカに…余計な事を…」
「ち、違うの!あれは…」
「……僕、この家を出て行くよ…だから、アスカはここで…」
「シンジ!…シンジまで、アタシを捨てるの?」
「…だって、僕の居ない方が…」
「やだぁ!!!シンジィ、行っちゃやだ!!!」
アタシの出来る事は、シンジにすがり付いて泣き喚くだけだった…
「行かないで、アタシを置いて行かないでよ!」
「…アスカ、…」
「シンジだけなの……アタシを、アタシとして見てくれる人は…シンジだけなの…」
「…アスカ…」
「シンジにまで、捨てられちったら、…アタシ、どうしたら良いの…」
ふと、暖かいぬくもりが、アタシを包み込む。
「アスカ、…僕はアスカを捨てたりしないよ……」
「……シンジィ……」
「たとえ、アスカにどんな好きな人が出来たって…僕は、アスカを…」
「……シンジィ……」
「たとえ、アスカに捨てられたって…」
えっ!!!何を言っているの???
「やだぁ!シンジたら、何を勘違いしているのよ!」
「でも、アスカのベッドに…」
「あれは、人形!!!……リツコに頼んで作ってもらったの!」
「に、人形なの…」
「……後で、シンジだけに見せてあげるから…」
「…ほ、本当に人形なの…」
「………見れば、わかるわよ……何の人形だか…」
「ア、ア、アスカ!この人形って…」
アスカの部屋の中に、あった人形とは……僕?
そこには、まるで眠っているような僕が居た…
「そ、そうよ!リツコに特別に頼んだんだから…」
アスカの顔は、さっきから真っ赤だった…
恐る恐る人形に触ってみる……柔らかい!でも、弾力があってまるで人みたいだ…
おまけに、着ているのは僕の制服…おととい無くしたと思っていた、僕の制服じゃないか…
人形の顔を撫でていると、いきなり「…アスカ…」と声を出した…
「……リツコに頼んだのよ…」
アスカは恥ずかしそうに、下を向いている。
髪の毛だって…本物そっくりだ…少し髪型がおかしいけど…
「…シンジの髪の毛をコピーしたんだって…」
肌ざわりといい、しっかりした質感といい、人間そのものだ…
「ど、どうして…こんなモノを…」
「…夜、眠るとき、寂しかったから……これを抱いて寝ると、安心出来るのよ…」
「……アスカ……」
”……それでね、リツコ、…少し髪の毛がぬけちゃって……”
”だから、言ったでしょ!まだくっ付けたばかりだって…”
”ごめんなさい…”
”どうせ、力一杯抱きしめたんでしょ……全く、いくら抱き人形だからって…”
”…りつこ…”
”…良いわ、明日でも研究室に持っていらっしゃい、未だ髪の毛の素材はあるから…”
”ごめんね…あっ、約束のオスの三毛猫の子供、明日ヒカリから貰って来るから…”
”…楽しみにしてるわ…”
プチッ、ピー、ピー…
やっぱり、リツコに怒られちゃった!まあ、無理矢理持ってきたアタシも悪いんだけど……
あれから、シンジとは、恥ずかしくて話もしていない…
目を合わせるとお互い真っ赤になっちゃうから……ミサトが出張中で助かったわ…
シンジは、もう寝たのかしら…
部屋の中に入ると、何故か違和感が…
アタシ以外の人が居る…
ゆっくり部屋の中を見渡すアタシ…すると、ベットの下から人の足らしきモノが見えた…
ふと、ベットの上の”人形”に目を凝らす
何故か”人形”は、真っ赤な顔をしていた…
は、はーん!
…チャーンス!!!
アタシはにっこり笑うと部屋の電気を消して、ベッドに潜り込んだ
「あーぁ、今日は疲れたわね…こんな時こそ、この人形ね…」
アタシは人形に手をかける。
「リツコ特製だもの…こうすると、アタシの名前呼ぶし…」
”人形”の頬をなでなで…
「…アスカ…」
「こうすると、”好きだよ、アスカ!”って、言ってくれるし…」
”人形”の肩を軽く抱く
「…す、好きだよ、ア、アスカ…」
「こうすると、アタシを抱きしめてくれるし…」(これは嘘!)
”人形”の背中まで手を伸ばす
すると、”人形”はぎこちなくアタシを抱きしめた
「こうすると、キスしてくれるのよね…」(そんな機能、ある訳ないわ)
すると、”人形”は、アタシに……
アタシは”人形”を、しっかり抱きしめてささやいた。
「…シンジ、大好き…」
後書き
ども、どらこです。
しっかり、電波に毒されちゃって…(笑)
とりあえず、打ち止めの四発め!
どらえぽんさん、二万ヒット、おめでとうございます!
これで、掲示板に書き込んだネタは、使い果たしました(笑)
シンジの髪の毛が、くっ付いた…です。
PS、三毛猫のオスって、とっても珍しいそうです…あれっ?メスだったかな…
こんばんわー。\( ^ 0 ^ ) 僕、ドラえぽんです。 どらこさん、ひげ4発目ありがとー!!!\(●> _ <●)/うひょう、最高 今回は設定が鬼のようにドラえぽん好み。もう、辛抱たまらんですね。シンジ君の髪の毛ver.と言うからどういう使い方をするのかと思いきや。 シンジ君の逆そうぶりも、いかにもナイーブシンちゃんでシンジ君らしくて良いなあ。部屋にこもってブツブツ言ってるとこなんかうまいですね。 そして、ラストはもう最高です。魔が差したシンジ君を利用して、恥ずかしがりながら色々願望を叶えちゃうアスカ様がもう...!萌え萌え萌えー!!!うほほほー!!! さあ、うれしはずかしアスカ様を書いてくれたどらこさんに是非感想を!!(●> _ <●)もう、いけずー(?)
ちなみに、どらこさんは狂奏曲にも一本投稿されてます。ひょっとしてあれは、うちのリレーSSで活躍中の....!!(@0@) 絶対、読むべし。 |
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