ツバサちゃんの クラッシュ大作戦!

 

 

 

 

シンジとアスカが結婚して ツバサという娘がいる世界

アスカはドイツに 単身赴任

シンジは 幼稚園でパート ツバサの尻拭い

そんな世界で……

 

 

 

 

 

それは アスカが忙しくて 休みが取れず、日本に帰れなかった ある週の事……

 

 

今日は 幼稚園の運動会

シンジは愛娘 ツバサの為に 愛情のこもった”お弁当”を 作って来たのだった。

…まるで 寂しさを振り払うかのように…

 

お弁当を広げるシンジの元に、霧島マナと山岸マユミが やって来た。

わぁぁ! シンジさん、美味しそうなお弁当ですね!」

いや、ちょっと 頑張っちゃって……少し どうですか? 霧島さん。」

えっ、本当ですか?」

ちょっと、みっともないわよ! マナ…」

シンジさんが せっかく 勧めているのよ! 良いじゃない。」

山岸さんも お一つ いかがですか?」

…本当に良いんですか? 碇さん。」

もう、マユミも 遠慮ばっかりしているんだから……じゃあ、この卵焼き 頂きますね…」

どうぞ、どうぞ

パクッ……うん! 美味しい!!!」

……マナったら…はしたないわよ、手掴みなんて…

山岸さんも どうぞ!」

爪楊枝と 弁当を差し出すシンジ

すみません…ご馳走になります……モグモグ………本当ぅ!美味しいです!」

でしょ! シンジさんって お料理 上手ですね!」

そんな…大した事 ありませんよ…」

照れるシンジに、マユミが寄り添う

私なんて 料理下手で…今度 教えて欲しいくらいですわ…」

赤く染まるマユミ

あっ、それ、グッドアイデア!!! シンジさん、私にお料理 教えてもらえませんか?」

マナも身を乗り出す。

すると、周りで 聞き耳をたてていた 園児達の 母親や 姉、隣近所のお姉さんまでが 我も 我もとシンジに詰め寄る。

(((((( チャンス! ))))))

丁度良かったですわ!お料理 習いたいな…と思っていたんです!」

うちの子供への お弁当…どうしても上手くいかなくて……」

やっぱり 料理が出来ないと、お嫁さんなんて無理ですよね!」

シンジを取り囲む数十人の女性の群れ。 シンジは 真ん中で アタフタしている。

と、そこへ救いの主が…

 

パパァ!!!」

 

少女の大声が 響き渡る。

ツ、ツバサ……今は 借り物競争 の筈だろ……」

そうよ! だから パパが要るの!!!」

むんず とシンジの手を握ったツバサ……そのまま ゴールに向かって 強引に走り出した。

…助かった…のかな?

シンジはボケた事を 思っていた…

 

はい、ツバサちゃん! 一等賞よ…」

一等の旗を ツバサに手渡す職員

ニッコリ 笑う娘を横に、シンジは話し掛ける

あっ、佐藤先生…確か 借り物競争は、幼稚園の道具…の筈でしたよね?」

えぇ、その筈でしたけど…」

微笑んで 借り物の札 を見せると、そこには…

 

あなたの たからもの 書いてあった…

 

 

 

 

 

 

運動会が終わって、仲良く帰る父娘

えっ? お料理 教室???」

驚く ツバサに、すまなそうな顔で シンジは……

うん、土曜日のお昼、料理教室をやる事になって……だから、土曜日の遊園地は…」

それって、少ししか遊べないって事???」

うん、ごめんね!ツバサ…」

今週の土曜日は、朝から遊園地の約束があった 父娘

ぷぅ ふくれた ツバサの機嫌を なんとか直す シンジ……色んな約束をさせられたが…

じゃぁ! 来週の土曜日は…」

ごめん、来週も 再来週も 土曜日は ずっと……」

そ、そんなぁぁぁ!!!」

ツバサの悲鳴が 響いた

 

 

……なんとか しなくちゃぁ……

 

 

夜、シンジが風呂に入っている間

ツバサは、映像電話を セットする。

せっかく、パパとのお風呂 あきらめたんだもん! この間に…

遠距離電話だが、既に記録にメモリーされているので ツバサでも簡単に 電話が繋げる。

えっと…この時間なら ナオキは起きているはね……レイ姉も居るはずだし…)

電話先は アメリカ、国連本部

碇ゲンドウ宅……ゲンドウと妻 リツコ、息子のナオキと 養女のレイ が暮らしている。

電話に出たのは、黒い瞳のあどけない幼児

はい、いかりです…」たどたどしい声の男の子

あっ、ナオキィ、あたしよ ツバサ!」

わぁぁぁ、ツバサちゃんだぁぁぁ!!!」

 

ゲンドウが ネルフ総司令として アメリカに渡るまで 姉弟の様に遊んだ ツバサとナオキ

本当なら ナオキが ツバサの叔父 に当たる訳だが…

……すっかり ツバサの弟(子分) にされているのだった。

 

どうしたの? ツバサちゃん…」

うん、…そこに レイ姉 居るぅ?」

レイねぇぇ? もうすぐ かいもの から かえるよ!」

 

忙しいゲンドウとリツコ夫婦に 成り代わって ナオキの面倒を 引き受けているレイ

ナオキは ”レイ姉” と呼んで とても慕っていた。

 

そう……アンタ、アタシの ”家来”よね?」

…うん……」 おずおずと うなづく男の子

なら、アタシの ”お願い” 聞いてくれるでしょ!」

……わかったよ、ツバサちゃん……」

大丈夫よ!…無理な事 言わないから………アタシの味方してくれれば 良いのよ!」

ぼくは いつも ツバサちゃんの みかた だよ…」

 

どうやら、一生 ツバサには頭が上がらないようだ……

 

あっ! レイねえ かえってきた!」

電話 代わって!」

うん…」

やがて 蒼い髪の女性が 画面に現れる。

 

……ツバサ……なに?…」

こんにちは、レイ姉。」

…何か用?……」

実は、パパがね…………」

…そう……兄さんが……」

料理教室の顛末を 全部話す ツバサ

ツバサも 小さい頃から レイに 面倒を 良く 見てもらっている。

その為か、レイにだけは 嘘や誤魔化し が出来ない ツバサだった。

………で、パパも 本当は 遠慮したい…と 思っているはずなのよ…でも……………

…兄さんらしいわ……」

シンジの話の時だけ 一瞬 顔がほころぶ レイ

しかし、それ以上の行動を起こさないので、ツバサにとって レイ は敵にはならなかった。

 

それで お願いがあるんだけど……」

レイに いくつかの 頼み事をする、と

ツバサは 瞬間 ナオキに アイコンタクト をとる。

うなづいた ナオキはゆっくり レイに近づいて 手を握った。

握られた左手を 優しく握りかえす レイ

……わかったわ、ツバサ……」

レイは ゆっくり うなづいた。

 

 

 

 

 

 

レイに頼んで ゲンドウに直接 電話接続してもらった ツバサ

隣りの新しい画面に 怪しいヒゲ顔の男が 映った。

こんにちは、おじいちゃん!」 ニッコリ とびっきりの笑顔を見せるツバサ

ツバサか……何か 用か?」

無愛想で 眼光鋭い ネルフ総司令……しかし、見慣れているツバサには ゲンドウが 喜んでいるのが 判った。

ツバサ……寂しいの…」 悲しげな目で 訴える少女

……

先週、ママはお休み 取れなくて 帰ってこれなかったし…パパも 幼稚園が忙しくて 余り あそんでくれないし…」

ちょっと 拗ねて見せるツバサ

……

無言のゲンドウだが、ツバサには その瞳が動揺しているのが 判る。

やっと 今度の土曜日 遊園地で 遊んでもらえるけど……ママや ミサトおばさんとも 遊びたいなぁ…って…」

寂しげな顔のツバサ…

 

とうさん…お休み あげられないの?」

司令……ワタシからも お願いします……」

空かさず、ナオキとレイの援護射撃が 入る。

…おじいちゃん…」つぶらな瞳のツバサ

…とうさん…」 いたいけな瞳のナオキ

…司令… クールな表情のレイ

 

わかった……問題無い……」

ゲンドウは 遂に 陥落した……

 

 

 

 

 

 

 

次の朝、シンジが 朝食の準備をしている隙に、再び 電話を使うツバサ

今度は ドイツ ネルフ支部

加持 リョウジ宅

はいはい、こんな時間に 誰?」

お気楽な声で 電話に出たのは 葛城ミサト……結婚しても夫婦別姓にしている。

こんにちは、ミサトお姉ちゃん!

あら、ツバサちゃんじゃなの、久しぶり!」

ビール片手のミサトが 画面に 現れた。

少し 雑談を楽しんだ後、ツバサは 真っ直ぐ切り出した。

今度の土曜日、パパと遊園地に行くの…」

あら、良いわね!」

うん!……でも、ママとも遊びたいの……」

…アスカ…うーーん、土曜日か……」

少し難しい顔になる ミサト

でも……お休みなんでしょ! 土曜日…」

えっ…そんな…」

驚いて スケジュールを確認すると……何故か 休暇になっているアスカとミサト

そして 悪戯な顔を 見せ合う二人

…碇 総司令ね…」 うん!」

なら、問題ない…わ……」 何故か モノマネするミサト

それでね、ミサトお姉ちゃんに ママを こっそり 連れて来て欲しいの…」

なんで???」

だって……パパとママ、びっくりさせたいから………」

……………何か 企んでいるわね、ツバサちゃん…」

流石に 鋭いミサト

すると ツバサは突然 別の話を 始めた。

今度ね、アメリカのレイ姉から 荷物が届くの…」

???」 憮然とする ミサト

リツコさんの試作品………シワ取りクリーム…なんだって…」

えっ?」 思わず 身を乗り出す

未だ 研究段階の、試作品だけど……効き目は良いらしいよ…リツコさん 愛用だもの…」

…リツコが使っているのね……わかったわ……」

ミサトも ツバサ(悪魔)に、心を売った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、土曜日……

 

ネルフ ドイツ支部の空港で…

 

な、何よ! ミサトったら こんな所まで呼び出して!!!」

まあ、まあ!……アスカにも 良い話よ!」

アタシは忙しいんだから……又、休み無しで シンジの所へ 帰れなかったら どうするのよ!」

苛付いているアスカを 軽くいなす ミサト

ふふん、これ 何だ!」一枚の書類を 見せびらかす。

何よ!…………えっ、休暇…それも三日も…」

可愛いアスカの為に 苦労して 採ってあげたんだからね!!!」

胸を張るミサトに アスカは抱き着く

あ、ありがとう!!! ミサト! やっぱり ミサトは良い人ね!!!」

うん、うん…」

今度、何でも 奢ってあげるから!!!」

楽しみにしているわ…」 ニヤリッ!)

アスカの ”失言”を しっかり テープに録音している ミサトだった。

 

さぁ、アスカ! 日本に 帰るわよ!」

用意した 超音速旅客機に向かうミサトとアスカ

あっ、シンジに連絡 しなきゃ…」

しんちゃんも お休みでしょ!……たまには 驚かせてやりましょうよ!」

……それも そうね!」

喜びに舞い上がったアスカは、疑問も持たずに 飛行機に乗り込んだ。

 

 

 

 

 

一方 日本の碇宅 父娘の朝食中

……ツバサ、本当に 遊園地 行かなくても良いの?」

うん! だってパパ、今日は忙しいんでしょ!」

でも、1時間程 だったら 遊べるよ。」

良いの! その代わり、今度はね…」

判ったよ…すまないね、ツバサ……」

娘の髪を 優しく撫でるシンジ

……パパ……

…そう、今度ね……)

 

そして、シンジが 出掛けた後、 ”御出かけセット”を用意するツバサだった。

 

 

 

 

お昼近く、シンジの家の ベルが鳴る。

はい、碇です!」

ツバサ!!! ママよ!」 ムギュ!

玄関先で 娘を抱きしめるアスカ、脇でミサトが 苦笑している。

ち、ちょっと ママ…」 ジタバタ…

会いたかったわ! ツバサ………………… で、シンジは???」

いきなりの抱擁を解くと、アスカは シンジの事を聞いた。…ずいぶん 早い 切り替えだった…

パパは ちょっと……」

料理教室の件を 説明するツバサ

な、なんですって!!! ”シンジを料理する教室”???」

突然、怒り出したアスカ…

アスカの短絡に、呆れるツバサ

違うでしょ! ママ…」 …まぁ、それも 目的でしょうけど…)

娘の諌めに 少しだけ 冷静になった。

と、とにかく アタシが連れ戻してくるから…」

駄目だよ! ママ………絶対 喧嘩になるでしょ!」

だって、アタシは シンジの妻 なのよ!!!」

アスカは 未だ 興奮している。

ため息をついた ツバサは、隣りで腹を抱えて笑っているミサトに向かって

…すみません、ミサトお姉さん! 代わりにパパを 連れて来て貰えます?…これ、場所です…」

と、1枚の紙と、白い謎の箱を差し出す。

嬉しそうに 箱を掴んで確認した ミサトは…

アッタシに まかせなさい!」 叫んだ。

 

じゃぁ、ママ……アタシ達も 行きましょうよ!」

行くって……何処に?ツバサ…」

もちろん! 遊園地!!!」 ニッコリと笑うツバサだった。

 

 

 

 

 

 

「 …これで、野菜は終了です…」

シンジは 数十人の女性の前で、料理の下準備の説明を していた。

そんなシンジに、異様過ぎる 熱い視線を放つ ”生徒”達…

「……で、次に ボイルしたら…」 ガラッ!

いきなり 教室のドアが開く。

誰ですか……ミ、ミ、ミサトさん!!! 何で 此所に???」

ドイツに居るはずの ミサトの出現に 愕然とするシンジ

そんなシンジに 有無をも言わせず

「 シンジ君! すぐに来て!」

「 えっ???」

表に 待たせてあるから…」

ま、まさか……ミサトさん… 」( …アスカの身に 何か…)

早くして! シンジ君!!!」

ミサトの言葉に、走り出すシンジ……エプロンを付けたまま……

 

教室を飛び出したシンジ

その姿に 騒然となる女性達…すると、ミサトは…

みなさん! シンジ君は 一身上の理由で この会場を後にしました…この場の責任は、

シンジ君の元保護者である この”葛城 ミサト” お取りします…」

結婚してから、加持ったら 絶対 アタシに料理させないんだもの……腕が 鈍っちゃうでしょ!)

目の前の食材に、ニヤリッと 微笑む ミサト

…確かに、”腕”は鈍っていなかった… あの ”壊し屋 ミサト ”と 恐れられた 腕前は…

 

そして、教室の女性達の 運命の扉は 閉ざされた。

 

 

 

 

 

案内された車を 降り立ったシンジ

(……ここは?…遊園地???…何で???)

立ち尽くすシンジの背中に 1人の女性が 抱き着いた。

シンジィィィ!!!」

ア、ア、アスカ!…何? どうなったの???」

呆然とするシンジの 左手を そっと握る ツバサ

…ママ、お休みが取れたんだって! さっき 日本に着いたのよ…」

シンジィ!シンジィ! シンジィィィィ!!!」

嬉しそうに シンジに頬擦りする アスカ

まっ、今日は 大目に見るわ…ママ…

今日は もう 大人しくしよう…と、用心するツバサだった…

( バレたら 大変だもの…)

 

なを、当然の事だが、二度と 料理教室が 開かれる事はなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


後書き

ども、どらこです。

えっと…ツバサちゃん 第三弾です(笑)

LASのHPなのに…初めて アスカの登場です(爆)

しかし、相変わらずの ツバサちゃんです。

 

今回の作戦のカギは、”ミサト”でした。

料理教室を ただ 潰すだけなら 簡単なんですが(笑)

将来、再び 教室開催の動きが 出ないようにするには どうしても ミサトの力が…(笑)

そんな訳で、大掛かりな作戦になった 今回です…

おまけに シンジにバレないように 苦労した事でしょう…( バレたら、嫌われるから…)

黒幕に徹した ツバサちゃんでした。( 本当に 将来 どうなるんでしょうね…)

 

 

 

 

 

…おまけ…

 

…おはよう ございます、碇さん…」

やぁ、山岸さん! どうしたんですか? 三日も休んで…」

えぇ、ちょっと 事情が…」

霧島さんも 休んでいるですが…御一緒だったんですか?」

……さ、さぁ……」 調子に乗って あんなに食べるから!…)

…そうですか…」

と、ところで、碇さん……葛城さんって?」

あぁ、ミサトさんですか……昔 僕の親代わりに 暮らしていた方なんです…」

親代わり……そうなんですか…」 碇さんって…凄い

その後 女性達の、シンジを見つめる瞳に 尊敬の念がこもる様になった…

ツバサの今回の作戦は、ちょっとだけ 失敗したかもしれない…



さあ、やって来ました。ツバサちゃんのすーぱー悪ガキ大戦3。(爆)

というわけでどらこさん、ツバサちゃん3人目ありがとうございますー。\( ^ 0 ^ )みつごのたましー

それにしても、ツバサちゃんも策士だけど、コレ幸いと押し掛けてくるオバサン達もコワイよなあ。( ^_^;)

今回のツバサちゃんは、何とアスカ様まで使ってしまうところがすごい。(@_@;)おおお
でも、アスカ様もそのおかげでシンジ君の所に戻ってこれたんだから良かったよね。( ^ - ^ )

しかし海外に舎弟まで居るとは...。うーむやるなあ
なんとなく、この二人(ツバサ×ナオキ)は幼なじみアス×シンを思い起こさせて微笑ましいですね。
そ、そういえばナオキ君もウチのリレー掲示板に居たなあ。(爆)

そして、しっかり今後の為に生物兵器(ミサト)まで用意していたツバサちゃんに圧巻です。
ちょっとだけ失敗してるへっぽこさもアスカ様譲りかな。(笑)

さあ、こんなほのぼの碇家3発目を書いてくれたどらこさんに、感想&応援などなどを書いてツバサちゃん4人目を召還するのだー\( > 0 < )ぐはははは

どらこさんへの感想はここです。

または簡単感想用掲示板へどうぞ。

このお話の本編「保父さんシンジ」は狂奏曲で連載されています。ここには若くして結婚したアスカ×シンジ夫婦が居ますよ。ナイスです。

ちなみにこんな所にもツバサちゃんは居たりします。(笑)

感想用フォームです。2,3行の感想でも作者さんは嬉しかったりするのだ。

ここから是非感想を送るのだー。\(●> _ <●)おーっ

お名前:
E mail:

お題を選択

ご意見その他はここへ