befana presents.
エヴァンゲリオンAS
補間ストーリー『同居』

 

 

「ケンスケェエエエエエエ!?。」

コンフォートマンション五階303号室の一室に
怒声にも似た叫び声があがった。



その声の主、霧島マナは声をあげたあと、
ドタドタと足音を立てながらリビングへと走っていき、

有無を言わさず、リビングで愛用のカメラの手入れをしている、
ケンスケへ跳び蹴りを喰らわせた。

その衝撃でガゴッと言う衝撃音の後、鈍い音を立てながらケンスケは壁へと叩きつけられた。
そして愛用のカメラは無惨にも四散した。

「な、何するんだよ!?。」

涙を浮かべながら抗議の声を上げるケンスケ。
だが、マナの怒りはそれを遙かに凌駕した。

「何するんだよですって?。ケンスケ、良くそんな言葉を吐けるわね!?。」

そう言ってマナはどこから取り出したか、
ゴトッという音を立てて、鉄の塊をケンスケの前に投げ捨てた。


それを見たケンスケの顔が面白いように青ざめて行く。

「お、俺のカメラが・・・。」

ケンスケがその少し前までカメラという物体を形成していた鉄の塊に
愛おしそうに駆け寄るが、


「俺のカメラじゃないだろ!?。」

ガゴッ

駆け寄ったところに頭上のマナから必殺かかと落としが浴びせられた。


のたうち回るケンスケ。


「アレほど人の部屋に隠しカメラを仕掛けるのは止めろと
何度も言ってあったでしょ。」

「しょ、しょうがないだろ。」

「何がしょうがないんだぁああ。」

バコッ


今度は見事なアッパーがケンスケの顎にヒットする。


ハァハァハァハァ

大の字にのびているケンスケを見下ろしながら
肩で息をしているマナ。

「今度こんな事したら、もう二度と日の目を見ることは出来ないと
思いなさい。」

マナはカメラだった鉄の塊をゲシゲシとさらに足蹴にすると、
自分の部屋へと引き上げていった。


ったく・・なんであの変態と同居なんてしないといけないのかしら。





話は二日前にさかのぼる。


「何ですってぇえええええ!?ケンスケを家で引きとるぅうう!?。」

その日、霧島マナは同居人である。
葛城ミサトの言葉に驚愕の叫びをあげていた。

「だ、ダメに決まってるじゃない。男女七歳にして席を同じゅうせず
って言うじゃない。」

「そこを何とか・。」

ミサトは両手を頭の上であわし、マナに懇願する。

「ミサト・・。」

さめた目つきのマナ。

「あんた碇指令になにか貰ったでしょう。」


ビクッ

「や、やだなぁ。そんなことあるわけ無いじゃない。」

明らかにミサトの表情が変わった。
それを見逃すようなマナではない。

「ビールね。」

ビクビクッ

確信を込めたマナの言葉でさらにミサトの体が跳ねる。

「まぁったく、ビールなんかで買収されるんじゃないわよ。
兎に角、私はこの年で人生を棒に振るきはないからね。
さっさと碇指令にビールを突き返してきなさい!?。」

「・・・・・・・・・・・・。」

「ど、どうしたの?ミサト。」

珍しく無言のミサトをいぶかしみ、恐る恐る声をかけるマナ。

「まさか・・ミサト・・・。」

マナの考えが核心に近づく。

「ビール全部飲んじゃったとか。」


こくり・・ゆっくりミサトの首が縦に振れる。

「い、一体どのぐらい貰ったのよ。」


マナの前にゆっくりとミサトが指を二本立てる。

「20本?。」

しかし、ミサトは首を横に振って言った。


「2000本。」


ドガシャァアアアアアア


その瞬間、二人の間にあったテーブルをマナが思いっきりひっくり返す。


「どどどど、どうやったら2000本なんて飲めるのよ!?。」

「い、いや・・貰ったその日に宴会を・・。」

ポツリと正直にこぼすミサト。
だが、それが返ってマナの怒りを逆なでした。

バコッ

今度はマナの座っていた椅子がミサトに投げつけられた。



「出て行くわ!?。」


「ま、待ちなさいよ。マナ、アナタどこへ行くつもりなの?。」

「どこかのホテルにでも泊まるわ。」

「それは良いけどお金あるの?。」

「ネルフから出るでしょ。」

「マナ・・。」

ミサトは沈鬱な趣で続ける。

「そんなお金あると思う?。」

「あ、あるに決まってるじゃない。ネルフって超法規的に保護されているんでしょ?
まさかパイロットが住むための住居を確保するだけのお金もないとは
思えないわ。」

「弐号機をさんざん壊したのは誰だっけ?。」

ギクッ

「修理代もバカに何なかったのよねぇ。」

ギクギクッ

「そのせいで誰の所に苦情の手紙が、死ぬほど届いたと思ってるのかしらねえ。」

無論これはミサト自身を指す。


「わ、わかったわよ。ケンスケの侵入を許すわ。
その代わり、部屋に鍵をつけること、いいわね。」

「それぐらいおやすいごようよ、ありがとマナ。」


こうして・・2人・・いや、3人の奇妙な同居が始まった・・


わけだが、

その後も実際ケンスケとマナの間にはいざこざの絶えることはなかったという。

 


くっくっく、ケンスケは相変わらずキてますねえ。
しかし、何でこの二人が同居してるのかと思いきや
ミサトの策謀があったんですね。び、ビール2,000本かよ。(笑)
ケンスケの第一の被害者マナに合掌ですね。まあ、いいけど。(爆)
それでは、ありがとうございましたー。\( ^ 0 ^ )

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