エヴァンゲリオンAS
その八
前編
作:ベファナさん
「ゼルエル戦によるゼロ号機の被害は壊滅的と言え、
修理には十ヶ月かかる見通しです。」
重い雰囲気漂う司令室、
技術部部長のリツコの報告をゲンドウはジッと聞いていた。
「今度は本当だろうな。」
不意にゲンドウがその重い口を開いた。
「確か以前も似たようなケースがあったような気がするが?」
彼が言っているのは前回弐号機修理の際、実際修理は一ヶ月であるのに、
報告書には十ヶ月と記載され、その分給料が多く支払われたことに対してであった。
これには困った赤城リツコ30才、
まさか本人の前で、「あれは嘘でした♪。」なんて言う茶目っ気は
赤城リツコにはなかった。
そんな茶目っ気があればとっくに結婚してるはず。バコッ(殴)
「え、えーーと、、、そ、それに関しては・・その・・。」
さすがのリツコもゲンドウの眼光の前には、その迫力を失ってしまい、
しばらく動けずにいた。。
「まぁ、いい。」
しばらくそのまま固まっていたリツコにゲンドウが重い口を開いた。
この時リツコは心の中で「ラッキ♪。」と叫んでいた。
「ゼロ号機の修理を急ぐように。」
「はい、大至急修理に取りかかります。」
「それで、使えなくなったゼロ号機の代わりはどうするつもりかね?。」
と、口を開いたのはゲンドウの横でいつも将棋を打っている冬月コウゾウだった。
「ドイツから3号機が搬入される予定です。」
「しかし、パイロットが居ないではないか。」
冬月の白い眉毛がつり上がりいぶかしげな表情になる。
「問題ない、すでに四人目を確保してある。」
「四人目?ワシは何も聞いておらんぞ。」
「その点に関してましては碇指令が副指令だけには報せるなと
いう命令が出てまして・・。」
「そうだ、冬月。お前には恨みがあるからな。」(ニヤリ)
恨みと聞いて冬月にはひとつ思い当たることがあった。
「(い、碇・・まだこの前の将棋で『まった』を認めなかったことを恨んでるのか・・)。」
冬月はどこまでも執念深いゲンドウに半ば呆れていた。
「えーーーーーーーー、お弁当忘れたぁ?。」
「う、うん・・昨日はその・・・あ、アスカがなかなか眠らせてくれなかったから・・その・・。」
昼休み、アスカに詰め寄られながらもシンジの顔はこれ以上ないほど、真っ赤に染まっていた。
「そ、それなら仕方ないわね。」
アスカの顔もそれに負けじと赤かった。
「でも、このプロポーション維持のためにも、お昼を抜くのは良くないわ。」
そう言いながらその体をシンジに密着させてくる。
当然シンジの顔は真っ赤だ。
「い、一体どうするのさ。」
「まぁ、見てなさい。相田二等兵!相田二等兵ちょっとこっちに来なさい!。」
「アスカ、相田二等兵って?。」
アスカがシンジの質問に答える間もなく相田ケンスケがアスカ達の前に
現れた。
「はい、なんでありましょう。惣流閣下。」
「大至急私とシンジのためにお弁当を買ってくること。いいわね。」
「分かりました。相田二等兵、直ちに任務を遂行いたします。」
ケンスケはそう言い残すと、その場からダッシュで立ち去った。
シンジは只呆然とその様子を見守っていた。
「アスカ・・今のは?。」
「え?相田の事?。実はこの間、1人で戦争ごっこしてる所に偶然出くわしてね。
その時手なずけたの。」
「て、手なずけたって・・。」
シンジはこの時アスカの恐ろしさを再認識させられた。
間もなく弁当を抱え、息をきらしたケンスケが2人の前に現れた。
「惣流閣下、お弁当をお持ちいたしました。」
そう言って弁当を差し出す、ケンスケ。
だが、アスカはそれを見て怪訝そうな顔になる。
「何これ?。」
「これは弁当でありますが、」
「違うわ、私が言ってるのはこの弁当の中身よ。
私の好きなのはフカヒレ弁当なのよ、なのになんで買ってきたのが鮭弁なのよ。」
「は!?も、申し訳ありませんでした。」
土下座してアスカの前にひれ伏すケンスケ。
シンジはその友人に対して心から同情していた。
「た、直ちに新しいのを買って参ります。」
そう言って再び立ち去ろうとするケンスケ。
だが、その前に突然の校内放送が入った。
「相田、相田ケンスケ。至急校長室までくるように。」
それはケンスケを呼び出すモノであった。
アスカは仕方無しに、
「いいわ、今日の所は鮭弁で我慢してあげる。
さっさと校長室に行って来なさい。」
そう言った。
ケンスケはアスカの言葉に本当に涙を流しながら
「あ、ありがとうございます、惣流閣下。こ、このご恩は一生忘れません。」
そう言い残すと教室を後にした。
「はい、シンジ。あーんして。」
「こんな所で・・恥ずかしいよアスカ。」
「何言ってんのよ。いつもやってることでしょ。ほら口開けて。」
アスカとシンジはケンスケの買ってきた鮭弁を美味しそうに食べていた。
ぱくっ
「美味しい?。」
シンジに体をすり寄せながら聞くアスカ。
シンジはしどろもどろになりながらも、
「うん、おいしいよ。」
と答える。
が、アスカはさらに追い打ちをかけてきた。
「それじゃ、私とこのお弁当どっちが美味しい?。」
ぶっ!!!!!
これにはその会話を聞いていたクラスメイト全員が口の中に入れていたモノを
吐き出してしまった。
委員長に至っては小声で「不潔よ」を連発し、
トウジはそのあまりの刺激の強さに泡を吹いて倒れていた。
「も、もちろん。アスカに決まってるじゃないか。」
「ホント!シンジ。お願いもう一回言って。」
「アスカのが美味しいよ。」
「もう一回。」
「アスカが一番だよ。」
「もう一回。」
「アスカが・・
周りのクラスメイト達は、一様にシンジとアスカの甘ったるい会話に耳を囚われ、
その教室でモノを食すのは不可能となっていた。
その後、昼休みはその2人の為にその次の授業までくいこんでいった。
「あなたが相田ケンスケ君ね。」
「はい、あなたは?。」
校長室は教室とは反対に緊迫した雰囲気に包まれていた。
「私は赤城リツコ。そしてこちらが碇指令よ。」
「え!?じゃ、じゃあネルフの?。」
「そうだ。相田君。君には3号機に乗って貰う。」
「な!?・・・と、突然そんなこと言われても・・。」
「君に拒否権はない。君にはこれから松代へ行って貰う。」
「そんな急に!いろいろ準備とかもあるし。」
「問題ない、君1人ぐらいいなくなったところで誰も気づかんよ。」
ゲンドウはさらりと酷いことを口にした。
ケンスケはその一言でもう二度と立ち直れないほどの精神的ダメージを受けていた。
「つれていけ。」
ゲンドウのその一言で校長室にスーツに身を包んだ頑強な男達が現れ、
沈んでいるケンスケを拉致していった。
「それではこれにて失礼する。」
ゲンドウは校長に一礼するとその場を後にした。
ケンスケがここに入ってきてからわずか20秒。
神業的早業であった。
「ん!?・・こ、ここは?。」
ようやくショックから立ち直ったケンスケが目を覚ました。
しばらく呆然としているケンスケのいる場所に突然声が響いた。
「目が覚めたようね。」
「え!?。この声は・・・確か・・。」
ケンスケにはその声に覚えがあった。
「確か・・校長室にいた・・金髪の・・おばさん。」
「殺すわよ。」
明らかに本気と思わせるような声のリツコ。
現にマヤが止めなければリツコは確実にケンスケを殲滅していたことだろう。
「それではこれより、3号機のシンクロテストを行います。」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。」
「何よ。」
苛ついたような声のリツコ。
「説明も何もないんですか?。」
確かに・・ケンスケはここに来てから何の説明も受けてはいなかった。
唯一受けた説明と言えば「3号機に乗って貰う」それだけであった。
「問題ないわ、シンジ君だって何の説明も無しに乗ったのよ。」
「そ、そんな・・。」
「それでは開始!。」
「そう簡単には行かないか・・。」
相違ながら左手の爪を噛むリツコ。
スクリーンの前にはエントリープラグの中で気絶したケンスケの姿が映し出されていた。
「さ、マヤ。パイロットの目を覚まして。実験の続きを行うわよ。」
「はい、分かりました。」
何やらウキウキしているようなマヤの声。
「電撃開始♪。」
マヤの声と共にケンスケの乗るエントリープラグ内に電撃が走り、
ケンスケの意識が強制的に戻される。
「それでは実験開始!。」
容赦ない、ネルフの実験。
それもこれも世界平和の為、決して楽しんでやっている訳ではないのである。
ケンスケが気絶したのは何回目であろうか・・
もはやネルフ職員もその回数を忘れた頃・・それは起こった。
突然、ケンスケのいるエントリープラグの中に声が聞こえた。
「あのぉ。大丈夫ですか?。」
明らかにそれは女性の声だった。
「よっしゃ!。」
その声をとらえた発令所は喜びに胸を躍らせていた。
「ようやく来たわね。」
リツコは映し出されるエントリープラグ内の様子をジッと見つめていた。
「君は?。」
恐る恐るケンスケがその声の主に尋ねる。
「私?私はの名前はその・マユミ。・・・・山岸マユミ。」
「え!?。」
ガバッと幾度となく電撃を受け、ほとほと疲れていたはずの
ケンスケが「山岸マユミ」の名前に反応し起きあがった。
「山岸マユミ?・・・・・・・・もしかして・・マユちゃん?。」
「え?。」
ケンスケの突然の呼びかけにその声は驚きを見せていた。
「なんで・・その呼び方・・。」
「俺だよ俺。ケンスケだよ。相田ケンスケ。もしかして忘れちゃった?。」
「あいだ・・・けんすけ・・・・。」
何かを確かめるようにその声はゆっくりとケンスケの名を繰り返した。
そして次の瞬間。
イ・・・
イィイイイイヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアア
耳を貫くような声が当たり一対に響き渡った。
「どうしたの一体!。」
「3号機が拒否反応を起こしています。」
即座に対応を進めるリツコ達。
だが、
「大変です!3号機のエネルギーが急速に増大中!。」
「なんですって!。」
リツコの声は悲鳴そのものであった。
そして次の瞬間!
ドッカァーーーン!!!!
原因不明の大爆発と共に松代の実験施設が消滅した。
後には爆煙の中を歩く、3号機の姿だけが確認されていた。
「いい?今回のあなた達の使命は暴走している3号機を止めること。
いいわね。」
「わかったわミサト。任せて!」
ミサトの命令に応えたのはマナ。
シンジとアスカは相変わらずラブラブモードで2人の世界へと
入ってしまっていた。
ミサトは引きつる顔を押さえながら、
エヴァの発進を宣言する。
「それでは!エヴァ両機、発進!。」
筆者より
疲れたから今日はここまで(核爆)
続きはまた後でね。
でわ!
どもども、こんばんわ。ぼく、ドラえぽんです。
ベファナさん、ついに第8話突入ありがとうございます。\( ^ 0 ^ )/めめめおとー
前回の事件でますます仲良くなったアスカ×シンジ夫婦健在ですね。( ^ - ^ ) 学校でもいちゃつきまくってます。(笑)
>「それじゃ、私とこのお弁当どっちが美味しい?。」
ぶぼっ は、鼻から牛乳が....。ひさびさ(爆)
それにしても、アスカ様。ケンスケ二等兵をどうやっててなづけたんだろ。 でもまあケンスケだしな。(爆)
>「問題ない、君1人ぐらいいなくなったところで誰も気づかんよ。」
ぐひゃひゃひゃひゃ。(爆笑) うまいこと言うなあ。(ケンスケファンごめんね(
^_^;)
うーむ、哀れケンスケ、リツコの実験台か...。マヤちゃん妙に楽しそうだな。
そして何と3号機にはあのマユミが。っていきなり暴走してるよ。(笑)
ケンスケは一体マユミに何をしたんでしょう?? そして松代の皆さんは....。待て次回!!\(●>
_ <●)
さあ、前回とはうって変わってギャグ満載の第八話。ベファナさんに感想を送って続きを書いてもらおー。\(
^ 0 ^ )おー
感想を書くとはやく見れるかもしれませんよ。(ニヤリ)
ベファナさんへの感想はここです。
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◎感想用フォームです。2,3行の感想でも作者さんは嬉しかったりするのだ。